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「第16回/マニュアルの落とし穴」

PADI Newsでも紹介されているように、待ちに待ったPADIサイドマウント/テック・サイドマウント・ダイバー・マニュアル日本語版が6月1日に発売されました。1冊のマニュアルでレクリエーショナルのサイドマウントとテック・サイドマウントの両方がカバーされており、サイドマウントに必要な知識・スキルを確認する1つの情報ソースとして、非常に価値のあるものだと思います。

phただ、いくらマニュアルができたといはいえ、限られたスペースで説明するには限界があり、記載されている内容があらゆる環境に当てはまるわけではありません。他の全てのダイビング・マニュアルと同様、その地域/スタイル特有の方法/アイディアが加味されないと、自分が安全にサイドマウント/テック・サイドマウントを楽しむことはできません。

そこで、今一度(既に承知されているダイバーも多いと思いますが)私が考える「マニュアルの落とし穴」について2点だけ述べてみたいと思います。

CAUTION!その1:シリンダーの選択

PADIに限らず、ダイビングの各指導団体のマニュアルは欧米(特にアメリカ圏)で作成されたものを日本語化したものがほとんどです。欧米では(日本以外は全てと言い切っても過言ではありません)レクリエーショナル、テクニカル、オープンウォーター環境、ケーブを含むオーバヘッド環境を問わず、主に使用されているのはアルミ製80cf(約11.5L)のシリンダーです(大容量のダブル・シリンダーに限りスチール製を使うこともあります)。水中でのハンドリング、言い換えればコース中にスキルをマスターするにおいて、アルミ製シリンダーを使用することが前提(常識)とされているわけです。

また、海外でのサイドマウント(特にケーブ)で時々使用されるスチール製シリンダーは、通常のアルミ製シリンダーよりも細く、水中での重さもそれほどではないので慣れればハンドリングは困難ではありません。

それに対し、日本で多く使用されている10L又は12Lのメタリコン塗装されたスチール製シリンダーは、アルミ製シリンダーに比べると太くて短く、水中では極めてマイナス浮力です。もし皆さんの中に、オープン・ウォーター・ダイバー・コースの限定水域トレーニングを淡水のプールで行った経験があれば、水中でのスクーバ器材の脱着がどれだけ大変であったか記憶されている方も多いのではないでしょうか。

テック・サイドマウントのレベルでメタリコン塗装のスチール製シリンダーを扱うことに関しては当コラムの第13回でも少し述べてみました。テック・ダイバーのスキルと経験があれば、簡単ではないにせよ取り扱うことは決して不可能ではないでしょう。ただ、2本装備すればドライスーツを着てウエイトを全く装着しなくてもマイナス浮力になるようなものを、一般的なレクリエーショナル・ダイバーが(もちろん個人差はありますが)満足のいくハンドリングができるとは極めて考えにくいです。私的にはレクリエーショナル・ダイビングで2本のシリンダーを使用する場合、メタリコン塗装のスチール製シリンダーを選択することは、まずあり得ません。

サイドマウントのメリットを生かしてダイビングを楽しむために、シリンダーに対する考察をどうか軽く考えないでいただきたいと切に願います。

CAUTION!その2:インストラクションの重要性

前述のように、マニュアルで全てを説明する、またマニュアルだけで(これはインストラクター・ガイドを含め)新たなことを全て理解するには限界があります。特にサイドマウントの場合、自分に最も快適な状態を作りあげるには試行錯誤を繰り返さなければなりません。そのためには、基本を教わる(教える)インストラクションが極めて重要だといえます。正しくセオリーを理解し、経験を積み、その上で独自の考え方を加えるのは非常に良いことですが、基本を理解しないままでの自己流は極めて危険であると言えます。

サイドマウントは、レクリエーショナルでもテクニカルでも利点の多いコンフィグレーションですが、インストラクションが正しく行なわれず、ただ「やった」だけで講習が終わった状況では、サイドマウントの利点が理解(マスター)されることはないでしょう。インストラクションはとても重要であり、サイドマウントのスキル/利点を理解していないインストラクターからは教わるべきではありません。

インストラクター諸氏には、常に進化するサイドマウント・ダイビングの情報を貪欲に取得し、自分で試し、上手にインストラクションに反映させていただくよう、これも切に願う次第です。

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