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〜第13回〜
コンパクトデジカメを使いこなせ
ワイド編1
ph01

今月のお手本

◆カメラ:OLYMPUS TG-820
◆プロテクター:PT-052
◆撮影モード:水中ワイド1
◆絞り値:F3.9
◆シャッター速度:1/500
◆露出補正:+0.7EV
◆ISO:AUTO(100)
◆フラッシュ:OFF
◆WB:水中
◆撮影地:フィリピン

フィリピンで野生のジンベエザメに会えると聞いて、早速行ってきた。たまたま持っていったカメラがコンパクトデジカメだけだったので、小さなコンパクトデジカメでジンベエザメをできるだけきれいに撮れるように工夫して撮影した。通常、このようなめったに出会えない大物の撮影では、お気に入りのデジタル一眼で撮影するのが常とう手段なのだが、良い機会と気持ちを切り替えて臨んだ。

訪れた場所はフィリピンのセブ島。マクタン空港から車で4時間くらいのところにある《ルビリゾート/エメラルドグリーンダイブセンター》さんに案内していただいた。リゾートからほど近いスミロン島の側にジンベエザメのポイントがある。

浮遊物の多い濁った海だが、ジンベエザメがたくさん見られた。 というわけで、今回はコンパクトデジカメを使ったワイド撮影/ジンベイザメ編について解説する。

●必要機材

ph2使用するカメラは標準的なコンパクトデジタルカメラとその防水ハウジング。

今回は、泳いでいるジンベエザメを撮影するということで、できるだけ軽装なシステムを用意した。マイクロ一眼でも大型の一眼レフでも基本的には同様の撮影になるので、これらをお使いの方も参考にしていただけると思う。

できれば広角のズームレンズを搭載しているカメラを選びたい。画角が狭いと大きな被写体を撮影する場合に不利になるので、広角側が28mmより広いカメラがこの撮影に向いていると考えられる。ワイドコンバージョンレンズに大型の外部フラッシュなどを装着すれば、さらにクオリティの高い画像が手に入る可能性もあるが、システムが大型になればなるほど、泳ぎながらの撮影でフラッシュの向きが不要な方向に向いてしまったり、ワイコン使用の際に逆光時からのゴーストが出てしまったりと、注意しなければならない事柄も増える。

間違いなく確実に撮影を成功させるには、このシーンに対し数ダイブはチャレンジする必要もあるが、まずはコンパクトデジカメと防水プロテクターのみのライトなシステムで確実に押さえたい。

●撮影の仕方

ph02

フラッシュON

ph03

フラッシュOFF

カメラの設定は、
●撮影モード:水中専用のワイド系のモードを使用する。水中ワイド1が望ましいが、搭載していないカメラはP(プログラムオート) 。
●ホワイトバランス:水中専用の水中ホワイトバランスを使用する。自然光のみでも発色が良い。 搭載していない場合は5300K(プリセット晴天)。
●フラッシュ:浮遊物の多いシーンなのでフラッシュは強制的にOFF。 浮遊物の多いシーンでフラッシュを使用すると、雪が降ったようなノイズが場面いっぱいに出てしまう。深度の浅い今回のようなシーンであれば、フラッシュOFFで撮影する。
●露出補正:撮影ポイントへエントリーしたら、想定されるアングルで数枚、露出のチェックのためのテスト撮影を行なう。見上げるアングルと見下ろすアングルでは露出差が出るので、必ずチェックしておく。今回使用したOLYMPUS TG820の場合、水中ワイド1モードで露出補正は+0.7EV、水中スナップモードなら±0.0でOKだ。

コンパクトデジタルカメラで撮影したジンベイザメ

ジンベイザメを撮りたいイメージのまま撮影すると下のようなカットになるが、被写体の全体像を入れ込むとなると、被写体から離れなければならず、不鮮明で白っぽい画像になってしまう。本来このような雰囲気に撮影する場合、フィッシュアイレンズを付けたデジタル一眼を使い、被写体にぶつかる寸前で撮影しているのでクリアな画像が得られるが、コンパクトデジタルカメラの画角では広角ズームを搭載したカメラで撮影してもこのような結果になった。

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中層を泳ぐジンベエザメの全景

水面付近を泳ぐジンベエザメの全景

水面付近を泳ぐジンベエザメを水底から

ジンベエザメを後ろから狙ったカット

●バリエーション

上手に撮るコツ

ph4斜め前方から狙う。

ジンベエザメでもイルカでもバラクーダの群れでも基本的に撮影の仕方は同じ。被写体に寄らないときれいに写らない。

被写体の横方向から(下からでも同じ)被写体の全体を狙うと、かなりの距離を開けなければならず、この距離がクリアに写らない原因になる。要は離れずに全体を写す位置取りが大切になる。

ジンベエザメの撮影エリアでは、ジンベエザメにストレスを与えないようにある程度離れて撮影しなければならないルールがある。大きく写したいからといってがむしゃらに突っ込んでしまうのはモラル的にも自然保護的にも問題があるので注意していただきたい。

さらにカッコよく撮るには・・・

ph4体全体を写し込み、なおかつシャープに写すには、やはり普段使っているフィッシュアイレンズ付きのデジタル一眼が欲しいと水中で何度も感じた。コンパクトなミラーレスデジタル一眼なら、フラッシュシステムを全部外してしまえば、コンパクトデジカメとさほど大きさは変わらなくなる。

といっても今回はコンパクトデジカメで撮ると決めていたので、高性能な純正ワイコンのみ併用することにした。高価なワイコンだけあって周辺までかなりシャープに仕上がる。大型のガラスレンズ・ワイコンで水中重量があり、バランスは決して良いとは言えないが、満足のいく作品に仕上がった。

◆カメラ:OLYMPUS TG-820
◆プロテクター:PT-052
◆ワイドコンバージョンレンズ:PTWC-01
◆撮影モード:水中ワイド1
◆絞り値:F3.9
◆シャッター速度:1/400
◆露出補正:+0.7EV
◆ISO:AUTO(100)
◆フラッシュ:OFF
◆WB:水中
◆撮影地:フィリピン

失敗フォトクリニック
フィリピンでギンガメアジの大群に出会いました。夢中で撮影しましたが、撮りあがった写真はピンボケではっきり写っていない ものばかりです。もう少しピントが合うといいのですが、もう少し寄らないとだめですか?
◆カメラ:OLYMPUS TG810
◆撮影モード:水中ワイド1
◆絞り値:F3.9
◆シャッター速度:1/500
◆ISO:100
◆フラッシュ:ON
◆露出補正:-0.3EV
◆WB:水中

ph13

ph13

処方

そうですね。もう2〜3キック寄ると違っていたかもしれませんね。それに浮遊物が多い環境だったようです。カメラはたくさん浮いている浮遊物にピントを合わせてしまったようです。

被写体まで距離があり、さらに背景と同じコントラストの被写体を認識しなかったようなので、このような場合は、水中景観やイルカ撮影に向いているモードを使うと良いです。ピントが遠方に固定されピンボケを防ぎ、連写も可能です。ぜひお試しください。


清水淳

清水 淳 プロフィ−ル

しみずじゅん。1964年埼玉県生まれ。「水中から見上げた空」をメインテーマに半水面や海辺の風景撮影を撮り続けている。ダイビング専門誌やカメラ関係誌などで執筆や撮影を行ないながら、沖縄・那覇にて水中写真教室《マリーンプロダクト》を主宰。著書に「誰にでも撮れる水中写真」「デジタルカメラで簡単水中写真」がある。社団法人日本写真家協会会員

◆清水淳 オフィシャルウェブサイト  http://www.marine-p.com/shimizu/

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