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〜第2回 "ブレ"の克服〜
ph01 今月のお手本
◆カメラ:OLYMPUS E-PL2
◆レンズ:M.ZUIKO9-18mmF4.0-5.6
◆撮影モード:M(マニュアル)
◆絞り値:F13
◆シャッター速度:1/10
◆ISO:200
◆フラッシュ:ON(後幕効果)
◆WB:水中WB
◆撮影地:モルディブ
◆仕上がり:ポップアート
◆防水プロテクター:PT-EP03
意識的に背景をブレさせて撮影するテクニック=「流し撮り」を使った。正統的な水中写真を撮るための水中モードをあえて使わず、バランスを崩して撮影した。絞りを絞り気味に設定して、シャッター速度を手ブレしてしまう速度まで落とす。すると、魚の動きに合わせてカメラを振ることによって背景が大きくブレる。魚にはフラッシュ光を当ててブレを止めている。ブレを上手く使うか? ブレてしまって失敗するか? ブレを味方につけて効果的に見せる方法もあるのだ。

ブレを防ぐには→高感度に設定

水中写真においてブレて失敗した写真を検証すると、大きく分けて2つのタイプに分類できる。被写体があまりにも早く動くのでブレて写るタイプと、被写体は大きな移動はないがカメラが動いてしまってブレが発生してし まうタイプの2種類だ(これの混合の場合もあるが)。

どちらのタイプにしてもシャッター速度が遅い状況で発生するので、基本的にブレを克服するにはシャッター速度を高速側にシフトさせればよい。コンパクトカメラの場合、シャッター速度をマニュアルで設定できるような撮影モードが搭載されていない場合が多いので、操作的には、ISO感度を高感度に設定して自動的にシャッター速度を上げる手法が有効だ。

一昔前のデジタルカメラの場合、高感度にすればするほどノイズが増えていたが、最近はある程度解消されているようだ。一概にここまでは感度を上げてOKと定義することは難しいが、最新のコンパクトデジタル機種であれば、ISO800までは実用的な高感度として私も使っている。カメラによってはISO3200とかISO6400などとさらに高感度な設定もあるが、ISO800くらいがノイズも少なく、きれいな作品を撮る場合の限界値と考えてよいようだ。

例えば、ISO100時に1/30秒のシャッター速度の露出環境であれば、ISO800時では1/250秒までシャッター速度を上げられることになる。カメラが少々動いても、魚たちが素早く泳いでも、このくらいのシャッター速度が使えればブレは軽減できるはずだ。

さらに、フラッシュを使うという手もある。シャッター速度が遅くても、フラッシュを使うとブレているのがわかりづらくなる効果がある。このテクニックを「スローシンクロ」と呼んでいるが、フラッシュの光は閃光と呼ばれ、一瞬の光で被写体を照らし出す。一瞬光ったときに露光するのでブレが止まったように写るが、フラッシュ光の届かない場所はカメラが動いた分、ブレが発生する。ここで生まれたブレを効果的に利用し、躍動感やスピード感のアップに利用する手もある。今月のお手本の写真はこの手法を用いて撮影している。

2つの「ブレ」
ph02

手ブレの写真

フラッシュをOFFにしたい環境。シャッター速度が遅くなり、カメラが動いてブレた写真

◆撮影モード:水中ワイド1
◆絞り値:F3.4
◆シャッター速度:1/2.5
◆ISO:64

  ph03

被写体ブレの写真

被写体が速く動いたためにブレた写真

◆撮影モード:水中ワイド1
◆絞り値:F3.9
◆シャッター速度:1/30
◆ISO:100

失敗フォトクリニック
昨年、メキシコ/ラパスへアシカの赤ちゃんを撮影しに行ってきました。洞窟みたいなところで水面からアシカの赤ちゃんが次々に降りてきて遊んでくれます。とてもかわいいのですが、ブレたり、浮遊物にフラッシュが乱反射したり、上手く撮れませんでした。今年もリベンジに行きます。どう撮れば良いか教えてください。
◆カメラ:OLYMPUS E-PL1
◆レンズ:M.ZUIKO 9-18mmF4.0-5.6
◆撮影モード:水中ワイド1
◆絞り値:F4.0
◆シャッター速度:1/15
◆ISO:200
◆フラッシュ:OFF
◆露出補正:-0.7EV
◆WB:5300K
◆撮影地:メキシコ
ph04

処方

アシカの赤ちゃん、私も大好きです。竪穴の洞窟の下でアシカを待って撮影した思い出があります。アシカは動きがとても速くブレやすい被写体です。さらに洞窟の下は暗くシャッター速度も低下しやすいのも特徴です。洞窟の中は浮遊物が多くマリンスノーが起きやすい環境ですので、フラッシュは思い切ってOFFにしてしまうか、微少発光にとどめておくとよいでしょう。撮影モードは水中ワイドのまま、フラッシュOFF、ISO感度は思い切ってISO800に。使用しているカメラがPENであれば、ISO1600まで上げてもさほど画質は落ちません。フラッシュの停止は外部フラッシュの電源スイッチをOFFにするだけではなく、カメラの内蔵フラッシュをOFFにセットしなければなりません。この点は要注意です。


清水淳

清水 淳 プロフィ−ル

しみずじゅん。1964年埼玉県生まれ。「水中から見上げた空」をメインテーマに半水面や海辺の風景撮影を撮り続けている。ダイビング専門誌やカメラ関係誌などで執筆や撮影を行ないながら、沖縄・那覇にて水中写真教室《マリーンプロダクト》を主宰。著書に「誰にでも撮れる水中写真」「デジタルカメラで簡単水中写真」がある。社団法人日本写真家協会会員

◆清水淳 オフィシャルウェブサイト  http://www.marine-p.com/shimizu/

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