前回は、カメラ購入時にカメラにセットされてくるレンズで、安価で守備範囲の広いレンズ「14-42mm標準ズーム」に水中用クローズアップレンズを装着して、標準ズームレンズ単体とズームレンズ&水中用クローズアップレンズの併用との倍率の違いや写り方の違いを解説した。近づいても逃げない被写体への高倍率撮影に水中用クローズアップレンズが役に立つことがおわかりいただけたと思う。
今回は、水中用クローズアップレンズの種類と重ね付けについて解説したい。 現在入手可能な水中用クローズアップレンズには、特殊なものを除いて2種類ある。倍率の高いF=100mm、若干倍率が低いF=165mmの2種類だ。Fの数値については難しい説明が必要になるので、今回は触らないでおく。
たいていのクローズアップレンズにはレンズの前後にネジが切られており、必要に応じて重ね使いが可能だ。マスターレンズの最短撮影距離にもよるが、「重ねて使うと倍率が上がる」と理解してよい。ただし、前回も解説したがクローズアップレンズによる倍率アップは被写体に近づくことによって大きく写すことになるので、倍率が大きくなればなるほど被写体に近づくことにもなる。
という訳で、私は普段マクロ撮影には、異なる倍率の2つの水中クローズアップレンズを 携行している。クローズアップレンズは、傷がつくと画質に影響があるので、BCのポケットなどに入れず、レンズホルダーなどを利用する。
◆PTMC-01 F=165mm
比較的倍率は高くないので、MZD60mmMACROレンズ使用時、最短撮影距離で撮影中、ほんの少し寄りたい!という場合などに便利。
◆MPCU-02 F=100mm
倍率を稼ぎたい! とにかく大きく写したい!というときに便利。
最短撮影距離の長い標準ズームレンズとの相性が良い。
MZD60mmレンズは最短撮影距離が短いので、MPCU-02を使うと被写体にかなり近づくことになる。
清水 淳 Profile