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今月のお手本

◆カメラ:OLYMPUS E-PL3
◆ハウジング:PT-EP05L
◆撮影モード:水中ワイド
◆絞り値:F5.0
◆露出補正:-2.3EV
◆シャッター速度:1/160
◆ISO:200
◆フラッシュ:ON フラッシュ補正-1.0EV
◆WB:水中WB
◆撮影地:座間味/ケラマ
◆外部フラッシュ:UFL-2×2

今回は水中でのワイド撮影について解説する。

被写体を見つけたタイミングから成功の1枚を得るためまでのプロセス、順を追って仕上げる手順をマスターしていただきたい。どんなに素敵な被写体でも、見つけて一撃では成功のカットが得られないものだ。ワイド撮影の基本は、「2つの露出を1枚の写真にバランスよく調整する」こと。背景のブルーの濃度とフラッシュの照射量をコントロールできればよいのだが、カメラのどこを調整したら背景の露出とフラッシュの量が変わるのか、陸上で事前にマスターしておくとよい。

★背景の露出→露出補正を調整する
★フラッシュの量→フラッシュ補正を調整する

成功の1枚を得るためまでの手順
●背景がカッコよく映るアプローチ角度を考える。
●背景の露出(明るさ)を調整する。
●フラッシュの露出(明るさ)を調整する。
●2つの露出を固定して被写体のタイミングに合わせて数多くシャッターを切る。

露出補正で背景の明るさをコントロールする

最初に背景の明るさをコントロールする。好みのブルーの発色になるまで露出補正をマイナス方向へシフトさせる。水中ではめったにプラスに振ることはない。マイナスに振れば振るほど、濃いブルーが得られる。水中ワイドモード搭載機なら初期設定のままでも程よいブルーが得られるように設定されているものもあるが、好みのブルーを見つけられるように露出補正を動かしてみる。背景が全て岩や砂になるようなアングルでは、露出補正をマイナスに振っても効果は得られない。背景が水=ブルーになる場合のみ有効なテクニックだ。

露出補正0.0EV

露出補正0.0EV

露出補正-0.7EV

露出補正-0.7EV

露出補正-1.3EV

露出補正-1.3EV

露出補正-2.0EV

露出補正-2.0EV

フラッシュ補正でフラッシュの照射量をコントロールする

背景の明るさをコントロールできたら、次にフラッシュの照射量を調整する。基本的に水中ではフラッシュ光が届きにくいことを理解していただきたい。大型の水中フラッシュでもせいぜい飛んで2mくらいが限界だ。赤色をきれいに出したい場合は、被写体から1m以内で発光させたい。モニターを見ながら1カット撮影したら、少し調整して再度モニターチェックを繰り返す。水中でモニターを見たときに、「少しフラッシュの光量が足りないかな?」と思うくらいに調整するのがコツ。

フラッシュ補正0.0EV

フラッシュ補正0.0EV

フラッシュ補正-0.3EV

フラッシュ補正-0.3EV

フラッシュ補正-0.7EV

フラッシュ補正-0.7EV

フラッシュ補正-1.0EV

フラッシュ補正-1.0EV

外洋でこれから出会う大物や魚の群れに対しては?

エントリーしたらバディを被写体に例えて、あらかじめ露出補正とフラッシュ補正をコントロールしておくと、本番時に大きく外すことがない。何度もやり直しができる場合は、1回目のチャンスの後モニターチェックを行ない、背景の明るさとフラッシュの量を検討し、露出補正&フラッシュ補正が適正になるよう調整しよう。

失敗フォトクリニック
ワイド撮影が好きで新しいカメラを買ったのですが、いまいち上手に写せません。さわやかな雰囲気の魚の群れの写真にしたかったのですが、暗い感じになることが多いです。撮影に際して基本的な考え方、取り組み方が知りたいです。
◆カメラ:OLYMPUS E-PL2
◆レンズ:ZUIKO DIGITAL 14-42mmU
◆撮影モード:水中ワイド
◆絞り値:F5.6
◆シャッター速度:1/80
◆ISO:200
◆フラッシュ:ON
◆露出補正:-1.0EV
◆WB:水中WB
◆撮影地:フィリピン
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処方

ツバメウオの群れに出会ったようですね。十分に寄れているのでノイズも少なく大きく写せています。でも、見つけてすぐ、そのまま追いかけていませんか? 魚たちを追いかけていたようで、ツバメウオが岩穴に隠れようとしています。その結果、背景がすべて岩になってしまい、画面全体が暗く感じる写真になっています。背景が沖側になるようにゆっくり近づいて撮影すると、背景が明るいブルーになり、さわやか感が溢れる写真になります。


清水淳

清水 淳 プロフィ−ル

しみずじゅん。1964年埼玉県生まれ。「水中から見上げた空」をメインテーマに半水面や海辺の風景撮影を撮り続けている。ダイビング専門誌やカメラ関係誌などで執筆や撮影を行ないながら、沖縄・那覇にて水中写真教室《マリーンプロダクト》を主宰。著書に「誰にでも撮れる水中写真」「デジタルカメラで簡単水中写真」がある。社団法人日本写真家協会会員

◆清水淳 オフィシャルウェブサイト  http://www.marine-p.com/shimizu/

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