「#ダイビングって楽しい」ハッシュタグキャンペーン実施中! 「PADIスペシャルティ・キャンペーン」開催中!
全国のPADIショップリスト
←第4回 スーツ選びの流れ コラムTOP 第6回 ウエットスーツのメンテナンス術→

ウエットスーツ選び

ダイビングを楽しむうえで欠かせないのが「ウエットスーツ」。
どんなスーツであれば、より快適にダイビングを楽しむことができるのか。
ウエットスーツ選びのポイントを詳しく紹介します。
これを読んで皆さんも、自分にぴったりのウエットスーツを選んでくださいね。

協力/株式会社モビーディック

−第5回− ウエットスーツ作りの現場に潜入!

前回は、A子さんがウエットスーツを注文するまでの流れを紹介しましたが、今回は、注文されたウエットスーツが実際にどのように作られているのか、その工程を紹介します。

これで完璧!ウエットスーツ選びおじゃましたのは、宮城県石巻市にあるスーツブランド《Mobby's(モビーズ)》の工場。石巻の地元漁師さんのために、ひとりひとりに合ったスーツを作り始めてから40年以上、今では毎年20,000着以上のスーツを生産しており、「高機能」と「デザイン」を追及したスーツは、ダイバーはもちろん、幅広い分野で支持を集めています。
⇒株式会社モビーディック公式ウェブサイト

では早速、A子さんの注文した《Mobby's》の「QUEEN CRUISE(クイーン クルーズ)」がどのように作られていくのか、その工程を見てみましょう。

1. 型紙をつくる

まずは、スーツの注文書を元に、サイズ入力を行ないます。届いた注文FAXの内容を確認し、記入漏れや数値の書き間違いがないかをチェック。特に手首や足首は慎重に確認し、場合によってはお店に問い合わせをします。その後、数値などをパソコンで入力し、CADでデザインとサイズを融合。お客様の身長に合わせて何センチのファスナーを取り付けるかなどもここですべて決定します。コンピューターシステムの中でパーツ展開まで完成しており、これを専用のプリンターで実寸サイズにプリント。ミシン目に沿ってパーツごとに取り外していき、パーツの距離合わせなどを行ないます。最終的におかしなところがないかチェックし、型紙の完成となります。

これで完璧!ウエットスーツ選び

2. 生地の裁断をする

これで完璧!ウエットスーツ選び型紙ができたら、それに合わせてお客様が注文した生地を裁断します。《Mobby's》の工場にずらりと並んでいる生地は、なんと900本! 倉庫にはさらに多くの生地がストックされており、そこからお客様が選らんだ生地をピックアップし、型紙を当て込んでいきます(マーキング)。型紙に沿って線を引くスピードの速さにまずびっくり。そして、ロータリーカッターを使って生地を裁断するスピードも非常に速く、あっという間にパーツが切り分けられていきます。実は自動裁断機も設置されているのですが、経験豊かな職人の手で切ったほうが速いため、オーダーメイドスーツについてはほとんどが人の手で作られているというから驚き。それでいて、最も生地に無駄の出ない配置で各パーツを裁断しており、まさに「職人技」と呼ぶにふさわしい技術が施されています。その後、検品を行ない、マークの取り付けがある場合は、これもひとつひとつ手作業で付けていきます。

これで完璧!ウエットスーツ選び

これで完璧!ウエットスーツ選び余った生地(端材)はアクセサリーに!

生地の裁断の際に出る端材は、以前は捨てられていましたが、現在は再利用してアクセサリーに。新たなブランド「ReMake(リメイク)」として、キーホルダーやコインケースが製造されています。ひとつひとつが手作りで、一部の商品を除き、デザイン・カラー・素材の同じものが存在しない、「世界中でたった一つだけのモノ」。東日本大震災で大きなダメージを受けた石巻の復興への想いも込められています。

3. 生地を接着する

次に、各パーツをボンドでつけていきます。生地の色に応じて黒と白の2種類のボンドが用意されており、こちらもすべて手作業。接着面にボンドを塗り、自然乾燥させてから、手で貼り合わせます。その手を見ると、それぞれの指にタコができており、いかにも「職人の手」といった感じ。皺ができたり、長さが合わなくなることがないように、しっかりと貼り合せていき、仕上げに専用の機械(エアニッパー)でしっかりと接着します。縫製のできないスキン地の素材や、厚さの異なる生地を貼り合せる際は、いかにフラットに貼るかが重要となり、高い技術が要求されます。

これで完璧!ウエットスーツ選び

4. 生地を縫製する

これで完璧!ウエットスーツ選び接着された生地を専用のミシンで縫製します。連載コラム第2回でも紹介しているように、ウエットスーツの縫製は非常に特殊で、生地を貫通すると水が通ってしまうため、フックのような針がついたウエットスーツ用のミシンで、生地を貫通しない「すくい縫い」という方法で縫っていきます。薄い生地を縫うために、針の通る深さを調節する非常に繊細な感覚が必要で、ウエットスーツ作りの工程の中でも特に経験を要する作業だとか。

5. 検品&梱包

最後にできあがったウエットスーツを検品し、梱包します。まずはお客様の要望通りのウエットスーツに仕上がっているかを確認し、きれいにクリーニング。汚れや傷がついていないかチェックし、クリーニングしても汚れが落ちない場合は、前の工程に戻してパーツを交換。「良品」というチェックができたもののみ、ここで梱包して発送されます。

これで完璧!ウエットスーツ選び


今回、ウエットスーツができるまでの工程を見学して感じたのは、手作業の工程がとても多いということ。ほとんどの工程が人の手で行なわれており、熟練の職人ワザに感動! ダイバーひとりひとりの体形に合わせて作られるオーダーメイドのウエットスーツは、日本の伝統工芸ともいえるような、こだわりの技術がぎっしりと詰まった1着だということがわかりました。

また、工場では使いやすい場所に素材が置かれていたり、各工程の作業場所からレールが引かれていたりと、効率的な作業が考えられていましたが、これは「少しでも早くお客様のもとにウエットスーツを届けたい」という想いからきているとのこと。

1着のオーダーメイドのウエットスーツに、こんなにもいろいろな技術と想いが詰まっていることを知り、今まで以上に自分のウエットスーツも「大切に長く使いたい!」と強く思いました。

⇒次回は「ウエットスーツのメンテナンス術」をお届けします。

モビーディック

←第4回 スーツ選びの流れ コラムTOP 第6回 ウエットスーツのメンテナンス術→

back

Facebookページ Twitter Google+ページ Youtube