デジカメ上達クリニック〜第11回 半水面写真の撮り方
水中世界の感動を写真を残そう!

デジカメ上達クリニック

-第11回- 半水面写真の撮り方


今月のお手本
◆カメラ:OLYMPUS E-PL2
◆レンズ:LUMIX G FISHEYE 8mm F3.5
◆ハウジング:PT-EP03+FP8-9(MPオリジナルドームポート)
◆撮影モード:水中ワイド1
◆絞り値:F11.0
◆シャッター速度:1/500
◆露出補正:±0.0EV
◆ISO:200
◆フラッシュ:OFF
◆WB:水中WB
◆仕上がり:VIVID
◆ドライブ:連写(3コマ目)

目も開けられないほどの明るい真夏のビーチで撮影する。日本の夏は7~8月だが、日本の冬に半水面の撮影をしたければ、その時期に真夏を迎える地域に行くしかない。真夏のビーチならばどこでも良いかというと、そうもいかないので注意が必要だ。透明度が高い水と趣のある陸上の構造物や景色を入れこめないとカッコがつかない。日本の夏であれば沖縄、小笠原の海。日本が冬の時期ならば、赤道付近まで南下する。撮影に適した時間帯は、太陽が頭の真上に来る10~14時がベスト。もちろん雨の日や曇りの日は絵にならない。また、晴天時でも太陽が雲間に隠れている時は、太陽待ちする必要がある。そして一番大切な条件は、真っ白い砂浜で波がなく、穏やかな海況ということだ。

●必要機材

使用するレンズはフィッシュアイレンズを用意したい。マイクロフォーサーズ用にパナソニックからフィッシュアイレンズLUMIX G 8mmF3.5 Fisheyeが用意されている。

ポートガラス面に水滴が残らないように、中性洗剤や自動車のフロントガラス用撥水コート剤を塗っておくと良い。最近のはやりのマイクロ一眼の防水ハウジングは超小型で入手しやすい価格帯になってきた。従来のDSLRタイプだと20万円くらいの覚悟が必要だったが、このタイプなら5万円程度で手に入る。

写真はOLYMPUS E-PL2を収納する防水ハウジングだが、フィッシュアイレンズを使えるように《マリーンプロダクト》オリジナルでフィッシュアイドームポートを準備している(NEXUS FP8-9 アンティス社製)。

コンパクトデジタルカメラに外付けのワイコンやフィッシュアイコンバーターでは半水面は撮れない。なぜならば、ハウジングのレンズ外側とコンバージョンレンズの間に水が入り、水平線が2本になってしまうからだ。

●撮影の仕方

カメラの設定は、
●水中ワイド1
●フラッシュOFF
●露出補正±0.0EV
●ホワイトバランス:水中WB
フォーカスはS-AFを使い、表現したい場所に正確に合わせることが大前提。撮影に適している時間帯は正午前後10~14時。朝早くや夕方は大気中の露出は高くなっていても、太陽の光が斜めに差し込む水中の露出は上がらずに暗くなる。大気中と水中の露出差をいかに少なくするかが成功のカギを握る。写真左のように水深が深いところで撮影すると水中の露出が低く暗くなる。写真右のように水深が浅く白い砂地の場合は、大気中と水中の露出差を少なくしやすい。
いろいろなシーンでのマクロ撮影

水中の透明度が良くない場合は、画面中の水の面積を少なくすると良い

ガラスドームポートの先端だけを水面に出して円形状の半水面もおもしろい

●失敗例

露出補正を水中で撮影するときと同様に-1.0EVにして撮影してしまった(写真左)
水中ワイド1のデフォルト設定は露出補正が-1.0EVになっているので半水面の場合は±0.0EVにセットする。

ドームポート内が埃で汚れている(写真右)
フィッシュアイレンズは最短撮影距離がかなり短いのでポート面のゴミにピントが合ってしまうことがある。ポート内側のクリーニングも必須。

●コンパクトカメラでも撮れる!?

コンデジでも防水ハウジングのレンズが大きければ半水面撮影は可能だ。レンズ面が小さいと、水面をレンズの中央に維持しながら撮影することが至難の業となる。ハウジングのレンズ面が大きいハウジングであれば、コンデジでも半水面撮影が楽しめる。

XZ-1で半水面写真を撮る場合は、
●水中ワイド1
●フラッシュOFF
●露出補正を+1.0EV にセットする。

失敗フォト+クリニック

半水面写真にチャレンジしたのだけど、ピントは合わないし、どこかパットしない写真しか撮れませんでした。フィッシュアイレンズまで購入したのに・・・・
◆カメラ:OLYMPUS E-PL3
◆撮影モード:水中ワイド
◆絞り値:F11
◆シャッター速度:1/640
◆ISO:200
◆フラッシュ:OFF
◆露出補正:±0.0EV
◆WB:水中WB
処方
ピントが合わないのは、ドームポート外側に油分がいっぱいついていて汚れているから。水滴や浮遊物が付着していて、そこにピントが合っている状態です。Oリング用のグリスがついた手で触ってしまたと思われます。ポートを中性洗剤で軽く洗い流しましょう。
写真がパッとしないのは、水中にも大気中にも目をひく被写体がないからでしょう。フィッシュアイレンズは画角が広いので、よほど寄らないと大きく写りません。リゾートの建物が大きく写る距離まで浜に近づき、撮影してみると良いでしょう。

清水 淳 Profile


しみずじゅん。1964年埼玉県生まれ。「水中から見上げた空」をメインテーマに半水面や海辺の風景撮影を撮り続けている。ダイビング専門誌やカメラ関係誌などで執筆や撮影を行ないながら、沖縄・那覇にて水中写真教室《マリーンプロダクト》を主宰。著書に「誰にでも撮れる水中写真」「デジタルカメラで簡単水中写真」がある。社団法人日本写真家協会会員
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