デジカメ上達クリニック〜第30回 ミラーレス一眼と水中撮影 その9
水中世界の感動を写真を残そう!

デジカメ上達クリニック

-第30回- ミラーレス一眼と水中撮影 その9
マクロ撮影 デジタルテレコンを使う


今月のお手本
◆カメラ:OLYMPUS E-PL6
◆レンズ:M.ZUIKO DIGITAL60mmF2.8 MACRO
◆プロテクター:PT-EP10
◆撮影モード:水中マクロ
◆絞り値:F8.0
◆シャッター速度:1/125
◆露出補正:-0.7EV
◆ISO:800
◆フラッシュ:ON/ -0.7EV(内蔵フラッシュのみ)
◆WB:水中WB
◆デジタルテレコン:ON
◆撮影地:レンベ/インドネシア

前回は、水中用クローズアップレンズの種類と重ね付けについて解説した。現在入手可能な水中用クローズアップレンズには特殊なものを除いて2種類あり、それぞれに利点がある。 また重ね使いすると、その分倍率が上がるという点について理解していただけたと思う。
今回は、最近の高性能ミラーレス機に搭載されている便利な機能を紹介する。「ワンプッシュ・デジタルテレコン」と呼ばれている機能だが、光学的ではなくデジタルで倍率を2倍アップさせ、画質低下が起きないようにドット間を補完させて元と同じ画像サイズに整える技術なのだが、簡単に言うと、そのボタンを押せば2倍大きく写る便利な機能なのだ。クローズアップレンズのように近づかなくても大きく写るので、臆病な被写体の撮影はもちろん、マクロ撮影全般で効果が高い機能と言える。
まずはその驚きの効果をご覧いただきたい。 バズーカ砲のような大きなシステムでなくても、大きな外部フラッシュをいくつも付けなくても、ここまで大きくきれいに撮れる時代がきた!

デジタルテレコンは凄い! E-M1/M.ZD60mmMACRO 自然光撮影


デジタルテレコン OFF

デジタルテレコン ON

E-M1のデジタルテレコンは完成度が高く、感度を高く設定しない場合には画質劣化は全く見られないほど。マイクロフォーサーズマウントなので焦点距離60mmのこのレンズの場合、デジタルテレコンONにすると35mm フィルム換算で240mmの望遠マクロレンズに変身する。 画像周辺の画質低下もない。

デジタルテレコンは凄い! E-PL5/M.ZD60mmMACRO フラッシュ撮影


デジタルテレコン OFF

デジタルテレコン ON

臆病なハゼの撮影には効果のあるデジタルテレコン。遠方から脅かさずに撮影するこの手法は、クローズアップレンズでは代用できない。 焦点距離の長いレンズを用いるしか手がない。アプローチ時からデジタルテレコンをONにセットしてモニター上でハゼの動きを見ながら少しずつ近づく。

デジタルテレコンは凄い! E-M1/M.ZD60mmMACRO フラッシュ撮影


デジタルテレコン OFF

デジタルテレコン ON

デジタルテレコンをON/OFFを自在にコントロールできるようにボタンをカスタマイズしておき、表現したい被写体の大きさをデジタルテレコンON/OFFすることでコントロールしながら撮影するとレパートリーに富む。 クローズアップレンズを併用して接近撮影する場合に比べて、被写体に近づかなくても良いのでフラッシュの照射は楽になる。

デジタルテレコン 使い方のいろいろ
●標準ズームレンズの場合

標準ズームの14-42mmなど拡大倍率が低いレンズを使ってマクロ撮影する場合は、ボタンにデジタルテレコンを割り振らず、常にデジタルテレコンをONにセッティングすると、常時拡大した状態で撮影が可能。このレンズの場合、テレ側の焦点距離が42mmなので、デジタルテレコンON時には84mm、35mmフィルム換算で168mmのレンズになる。このセッティングの場合、ズームをワイド側にセットして、ワイド撮影を行ないたい場合には、メニューからデジタルテレコンをOFFにセットするのを忘れないように注意する。 忘れると画角の狭いワイド写真になってしまう。

●M.ZUIKO60mmMACROの場合

拡大倍率が高く、レンズ単体でも十分な被写体の大きさを狙えるこのレンズでは、デジタルテレコンをONにセットしたままの設定はお勧めできない。カメラのボタンにデジタルテレコンのON/OFFを割り振って使用する。イメージした被写体の大きさに合わせて、必要に応じてデジタルテレコンのONとOFFを切り替える。上の設定画面では録画ボタンにデジタルテレコンを割り振っている。

失敗フォト+クリニック

ピンボケ連発!!
極小な被写体の高倍率撮影をオートフォーカスを使って撮影すると、1枚撮影する毎にピントを合わせなければならず、暗い環境の場合、オートフォーカスが無限遠にピントを探しに行きイライラする場合がある。被写体の動きが遅く、被写体との距離がほぼ一定の場合には、フォーカスをマニュアル変更にするテクニックもある。フォーカスを最短にセットしてカメラを前後させてピントを合わせる手法だ! 経験を積み、慣れればオートフォーカスでも全く問題ないが、年に数度の高倍率撮影にチャレンジする方の場合、マニュアルフォーカスのほうがフィーリングが合う場合も少なくない。

左/M.ZUIKO DIGITAL 60mm F2.8 MACRO用のフォーカスギヤ
右/フォーカスギヤをセットした状態

清水 淳 Profile


しみずじゅん。1964年埼玉県生まれ。「水中から見上げた空」をメインテーマに半水面や海辺の風景撮影を撮り続けている。ダイビング専門誌やカメラ関係誌などで執筆や撮影を行ないながら、沖縄・那覇にて水中写真教室《マリーンプロダクト》を主宰。著書に「誰にでも撮れる水中写真」「デジタルカメラで簡単水中写真」がある。社団法人日本写真家協会会員
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