デジカメ上達クリニック〜第37回 撮りたいこの一枚 フィリピン・ボホール/ウミガメ編
水中世界の感動を写真を残そう!

デジカメ上達クリニック

-第37回- 各地のダイブサイトで撮りたいこの一枚
フィリピン・ボホール/ウミガメ編


今月のお手本
◆カメラ:OLYMPUS E-PL7
◆ハウジング:PT-EP12
◆撮影モード:水中ワイドモード
◆絞り値:F7.1
◆シャッター速度:1/100
◆露出補正:-0.7EV
◆ISO:AUTO(200)
◆フラッシュ:OFF
◆WB:水中WB
◆水深:-15m
2014年5月から、各地のダイブサイトで撮りたい水中写真をピックアップして、その撮影手法について解説&紹介していく企画がスタートした。一年を通していろいろなダイブサイトへ撮影に行くが、それぞれのポイントで様々な水中撮影の楽しさに出会う。その時々に感じた気持ちを作品にしながら、いかに簡単に楽しく撮影するにはどうしたら良いか?といった観点で話を進めていきたい。

前回は、インドネシア/レンベで出会うコテコテのマクロの被写体/エビカニ編について紹介したが、今回は、日本から近くてアクセスの良いフィリピンでの撮影を紹介したい。フィリピンにはたくさんのダイブサイトがあり、それぞれに趣がある。

最近ハマっているポイントはボホール島近くの「バリカサグ」。リゾートから30分くらいで到着するこのポイントは、ギンガメアジの群れ、ウミガメ、バラクーダの群れ等、ワイド撮影でドキドキするほどの魅力的な被写体に出会える最高のダイブサイトなのだ。今回はこのバリカサグ島のウミガメの撮影について解説する。

フィリピン独特のバンカーボートからドリフトしながら、明るい浅場の砂地で、アマモを食べているウミガメを探してアプローチするのだが、数多くの個体に出会える。流れに乗って行くと次から次に出会える。最初は、急なアプローチに驚き逃げられることも多いが、ゆっくりと近づいていくと、ギリギリまで寄って撮影ができた。


フィリピン・ボホールではたくさんのウミガメに出会える。ローカルルールを守って撮影する。
水底で寝ていたり、アマモを食べている場合が多い。

カメラの設定

使用する撮影モードは「水中ワイド」モード。基本的に水中でのワイド撮影はこのモードを使う。
カメラのファンクションボタン(FN)に水中モードの呼び出しを割り振って使う。
このモードにセットすれば、難しいチューニングは不必要。ワンタッチで水中でのワイド撮影に最適な状態にセットされる。
モニターの左隅に魚3匹のマークが出たらセット完了!

撮影方法

撮影する環境は、流れがある場所で底質はサンゴ砂なので、砂が舞っている状況下になる。

フラッシュを使うと、舞っている砂にフラッシュ光が乱反射してノイズが出る。従って、フラッシュOFFにセットする。水深が浅く、底質が白い砂なので、自然光撮影で水中ホワイトバランスの効きが良く、発色が自然に仕上がる。

露出補正は天候にも左右されるが、-0.3~-0.7EVくらいがおすすめ。


フラッシュON

フラッシュOFF
ドリフトしながらウミガメを探す。泳ぎながら水底にいるウミガメを狙うので、真上から撮る方法が楽ではあるが、寝ているウミガメを真上から撮影すると、奥行きがなく平べったい写真になる。

行く手にウミガメを見つけたら水底まで降りて、ウミガメの目線までカメラを下げて撮影する。背景がブルーの水になり、被写体が引き立つ。

砂を巻き上げないように気をつけながらアプローチする。

泳いでいるウミガメを撮る場合、遠くにいるウミガメに追いつくことはなかなか難しい。バディとはぐれたり、エアーを消費したりすることになるので注意!

こちらに向かって来るウミガメに出会えたら下に回り込み、シルエット的に狙うこともカードのひとつに。ウミガメの手足の動きにタイミングを合わせることも意識する。

失敗フォト+クリニック

フィリピンでのワイド撮影。
フィリピンでよく見かけるスズメダイの仲間たち。きれいな色で、流れに逆らって群れている様子は うっとりするほど。発色良く撮りたかったのでフラッシュを少し強めに照射しました。水中で見たモニターの画像では良い感じだったのですが、PCで再確認したら飛び気味になり、マリンスノーも出ていました。
◆カメラ:OLYMPUS E-PL7
◆レンズ:MZD14-42mmF3.5-5.6EZ
◆ハウジング:PT-EP12
◆撮影モード:水中ワイド
◆絞り値:F8.0
◆シャッター速度:1/160
◆露出補正:-1.7EV
◆ISO:200
◆フラッシュ:ON(-0.7EV)
◆WB:水中WB
処方

水中でのモニター確認時、少しフラッシュの光量が足りないかな?というくらいに調整します。砂が舞っている状況下では、フラッシュをOFFにするか、ONにする場合でも微少発光すると良い場合が多いです。

フラッシュをOFFで撮影する場合は、露出補正をやや明るめにして自然光で被写体の明るさ、発色を調整します。フラッシュONする場合は、思い切ってフラッシュ補正をマイナスにすると良い結果が出ます。


フラッシュOFF
(露出補正-0.7EV)

フラッシュON
(フラッシュ補正-1.7EV)

清水 淳 Profi le


しみずじゅん。1964年埼玉県生まれ。「水中から見上げた空」をメインテーマに半水面や海辺の風景撮影を撮り続けている。ダイビング専門誌やカメラ関係誌などで執筆や撮影を行ないながら、沖縄・那覇にて水中写真教室《マリーンプロダクト》を主宰。著書に「誰にでも撮れる水中写真」「デジタルカメラで簡単水中写真」がある。社団法人日本写真家協会会員
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