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デジカメ上達クリニック

-第62回- コンパクトデジタルカメラTG-5&PT-058/HOW TO FUN④


体色の綺麗なカクレエビをイソギンチャクの中で見つけた。エビのお腹あたりでピントを固定したまま、カメラをやや引いて目にピントを合わせる。小さな目にピントを合わせる作業が難しいが、それが水中でのマクロ撮影の楽しみのひとつだ。

カメラ:OLYMPUS TOUGH TG-5
防水ケース:PT-058
撮影地:慶良間

撮影モード:水中マクロモード
フラッシュ:ON(内蔵フラッシュ)
ホワイトバランス:水中WB
絞り値:F6.3
シャッター速度 1/200
露出補正:0.0EV
感度:ISO200

2018年1月から、初心者からプロダイバーまで幅広く、しかも世界中のダイバーに人気の防水デジカメ「TG-5&PT-058」を使った楽しみ方を紹介している。前回は「水中スナップモード」について解説したが、今回は「水中マクロモード」の使い方について解説する。

水中での撮影では、このカメラの大きな特徴である「水中に特化したカメラ」の機能である水中モードを使う。

TG-5に4つの水中モードを備えているが、それぞれのモードに守備範囲があり、撮りたいシーンに合わせて選択すると、難しい操作がなくなり撮影に集中できる。今回はその4つの水中モードの中から「水中マクロモード」を選ぶ。

水中マクロモード

このモードは、小さな被写体を水中で快適に撮影するために生まれたモードだ。基本的に内蔵フラッシュ光を被写体に照射させて、明るさや色彩を確保するようにカメラがセットアップされる。被写体が大きく写るようにズームも自動で望遠側最大になる。ピントは狙った位置を正確に合わせることができるように1点のみが働く。このピントを捉えるためのAFターゲットは通常中央1点にセットされるが、状況に応じて場所を変えて選択することが可能だ。初期設定以外に、ホワイトバランス、露出、フラッシュ量を自由に選ぶことが可能なので、好みに合わせた表現が可能だ。

撮影の準備

カメラを防水プロテクターに入れて電源ON。ダイヤルを水中モードに合わせたら、十字キー左ボタンを押す。水中4モードが全て呼び出せる画面に入るので、そこから「水中マクロモード」を選択する。水中モード間の移動はこの手法が便利だ。
画質は、色味が気になっていろいろと後から修正が必要な方は「RAW+LSF」を選んでおこう。撮影後に純正ソフトでホワイトバランスを入れ替えたり、赤みを少し抑えたりする修正を、RAW現像を使って後処理ができるので便利だ。修正が必要のない方は「LSF」。
画質を落としすぎるとコンテストへの出品や大判サイズのプリントに対応ができなくなる。
その他の設定は、カメラの初期設定のままでOK。

アクセサリー

細かいピント合わせが必要になるマクロ撮影では、拡大鏡&モニターフードが便利だ。シニアダイバーの方で近くが見えづらい方には必需品と言える。
撮影時にレンズキャップがレンズの前をフラフラして撮影の邪魔になることがある、レンズホルダーを装着しておくと、キャップやコンバージョンレンズをホールドしておけるので撮影に専念できる。
遠方の被写体を撮影したい場合や、フラッシュ照射を工夫して楽しみたい方は、純正外部フラッシュの使用も楽しい。
私は最近マクロ撮影をする場合、撮影用の小型LEDライトで撮影することが多くなった。被写体が明るくなって見やすいし、出来上がりがイメージしやすい。

TG-5&PT-058

グリップ:MPBK-03、レンズホルダー:MPLH52

 
表現力のアップ その1/ フラッシュ補正

フラッシュ補正を使うと、フラッシュの発光量のコントロールが可能になる。フラッシュの量を変えると表現に幅が出てくる。呼び出し方は、OKボタンを押して十字キーを操作し、フラッシュ補正を呼び出す。発光量によって発色が変わってくる。0.3EV刻みで±2EVの補正が可能。

フラッシュ補正±0.0EV
水中マクロモード/フラッシュON(内蔵)
水中WB F6.3 S1/200 ISO200

フラッシュ補正+2.0EV
水中マクロモード/フラッシュON(内蔵)
水中WB F6.3 S1/200 ISO200

フラッシュ補正+1.0EV
水中マクロモード/フラッシュON(内蔵)
水中WB F6.3 S1/200 ISO200

フラッシュ補正-2.0EV
水中マクロモード/フラッシュON(内蔵)
水中WB F6.3 S1/200 ISO200

フラッシュ補正-1.0EV
水中マクロモード/フラッシュON(内蔵)
水中WB F6.3 S1/200 ISO200
表現力のアップ その2/ カメラの構え方&内蔵フラッシュの位置

カメラの構え方&フラッシュの位置を工夫するだけで、表現力がアップする。TG-5はカメラ前方から向かって右上に内蔵フラッシュが配置されている。内蔵フラッシュの位置を被写体の当てたい部分に合わせてカメラを構えることで、フラッシュの配光が変わるのでおもしろい。

表現力のアップ その3/ 被写体の配置&AFターゲットの位置

被写体を画面の中に自由に配置する。その位置や背景、スペースの使い方によって表現力がアップする。配置した主要な被写体の目にピントを合わせやすくするために、AFターゲットの位置を変更させると便利だ。

AFターゲットの位置を変更させる

水中マクロモード/AF撮影時に、OKボタン長押しでAFターゲット選択が呼び出せる。十字キーを使い、好きな場所にAFターゲットを移動させる。

水中マクロ撮影にあると便利なアクセサリー

拡大鏡付きモニターフード:UMG-01

レンズホルダー:MPLF52
小型片手ブラケット:MPBK-03

超小型LED撮影システム:SYSTEM-03 PREMIUM COLOR
小型片手ブラケット:MPBK-03

純正水中フラッシュUFL-3
小型両手ブラケット:MPBK-02
小型軽量アーム:MPアームSセット
水中撮影

とにかく被写体に近づいて撮影する。

ピントが合わせづらい撮影になるので、カメラをうまく固定できるように工夫する。
左手の上に置いたり、指示棒を使ったり、両手で構えたり。数多く撮影して確率を上げるのが一番の得策。

バッテリーの消費が激しい撮影になるので、2ダイブを目安にバッテリー交換を。予備バッテリーと専用充電器は必ず用意したいアクセサリーだ。


新製品撮影で必ず狙う一枚。今回はミラーレス機並みに美しく仕上がった! AFの性能も格段に良くなり、AFが迷うことはほぼない。真っ赤な体の模様も一段と鮮やかだ。ブルーの背景がそれを一層引き立てる。

カメラ:OLYMPUS TOUGH TG-5
防水ケース:PT-058
撮影地:沖縄/慶良間

撮影モード:水中マクロモード
フラッシュ:ON/0.0EV(内蔵)
ホワイトバランス:水中WB
絞り値:F6.3
シャッター速度 1/400
露出補正:0.0EV
感度:ISO100

カメラに向かって右上に位置する内蔵フラッシュを意識して撮影すると、外部フラッシュなしでも偏らず、自然な照射に仕上げることができる。AFターゲットの位置も変更が可能なので、微妙なピントも探りやすい。

カメラ:OLYMPUS TOUGH TG-5
防水ケース:PT-058
撮影地:インドネシア

撮影モード:水中マクロモード
フラッシュ:ON/0.0EV(内蔵)
ホワイトバランス:水中WB
絞り値:F6.3
シャッター速度 1/400
露出補正:0.0EV
感度:ISO100

サンゴに群れるデバスズメダイ。いっぱいいる感を出すために、流れがある時間帯を狙って撮影。フラッシュを使用しての撮影なので、砂を巻き上げないように最善の注意を払う。

カメラ:OLYMPUS TOUGH TG-5
防水ケース:PT-058
撮影地:慶良間

撮影モード:水中マクロモード
フラッシュ:ON/0.0EV(内蔵)
ホワイトバランス:水中WB
絞り値:F6.3
シャッター速度 1/200
露出補正:0.0EV
感度:ISO200

少しフラッシュのパワーを上げて撮影。ブルーバックになるようにカメラを構えて、ピントをイソギンチャクに合わせ、じっくりクマノミが狙ったポイントに来るのを待つ。

カメラ:OLYMPUS TOUGH TG-5
防水ケース:PT-058
撮影地:慶良間

撮影モード:水中マクロモード
フラッシュ:ON/+0.7EV(内蔵)
ホワイトバランス:水中WB
絞り値:F6.3
シャッター速度 1/250
露出補正:0.0EV
感度:ISO200

シャコガイの口というか縁の部分を狙う。なんでもない、珍しくもない写真だが、模様と形が美しい。

カメラ:OLYMPUS TOUGH TG-5
防水ケース:PT-058
撮影地:沖縄/慶良間

撮影モード:水中マクロモード
フラッシュ:ON/0.0EV(内蔵)
ホワイトバランス:水中WB
絞り値:F6.3
シャッター速度 1/200
露出補正:0.0EV
感度:ISO200

清水 淳 Profile

しみずじゅん。1964年埼玉県生まれ。
水中写真や海辺の風景を撮り続けている。デジタルカメラの研究開発に携わり、執筆や撮影を行ないながら、沖縄・那覇にて水中写真教室マリーンプロダクトを主宰。著書に「誰にでも撮れる水中写真」「デジタルカメラで簡単水中写真」がある。PADIJAPAN水中写真連載コラム、オリンパス水中デジカメインプレッション、オリンパスデジタルカレッジ講師、をはじめ写真講座やセミナーなどの講演で活躍中!
公益社団法人日本写真家協会会員
近年の写真展は、
2016/08田園調布Deco`sDogCafe「SUMMER」
2017/08田園調布Deco`sDogCafe「SUMMER」
2017/11オリンパスギャラリー東京「UNDERWATER PHOTOGRAPHER」
2017/12オリンパスギャラリー大阪「UNDERWATER PHOTOGRAPHER」

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