歴史的背景を知るともっと楽しい

パラオのレックダイビングの魅力


水深12mで見られる「Jake Sea Plane」(零式水上偵察機)

皆さんはパラオのことをどれだけご存知だろうか。ダイバーの聖地とも言われ、「ブルーコーナー」など数々のスペシャルなポイントを有し、多くの人を魅了し続けている素晴らしいダイビングエリア・・・もし、それだけなのであれば、もうひとつ知って欲しいことがある。そう、パラオは世界有数の「レック(沈船)ダイビング」のエリアなのだ。ではなぜ、そこに多くのレックが存在するのか。その背景を紐解きながら「歴史に触れる」ダイビングを皆さんに知ってもらえたらと思う。

~ 歴史的背景と沈船について ~

パラオは第一次世界大戦の影響で日本の委任統治領となった影響などから移住が進み、一時は人口の7割が日本人という状態になった。やがて海軍の基地が作られるなど、日本とニューギニアなどを結ぶ要衝の地となったことに起因し、第二次世界大戦後期となる1944年3月30日と3月31日、戦略上の理由でアメリカ海軍の機動部隊による大規模な空襲を受けることになる。これは「パラオ大空襲」と呼ばれ、この空襲において碇泊中だった多くの日本の船が撃沈、擱座することとなり、70余年を過ぎた今でもパラオの湾内に静かに眠っているのである。

それらの理由から、パラオにはいくつもの沈船があり、そのほとんどがダイブショップなどが多くあるマラカル島からボートで15分圏内という近さにある。沈船のイメージを聞くと「深いのでは?」という質問をよく受けるが、パラオの沈船の多くは水深5~40mにあり、非常にアプローチしやすい環境にあることから、レクリエーションの範囲内で潜ることが可能だ。

写真・文/戸村裕行

ページトップ