楽しい気象学入門

-第7回- 波の性質

また、強い海流はその周辺に小規模な海流を発生させ、海水温や天候にも影響を及ぼします。

例えば、日本の近海を流れる黒潮は、南西諸島から日本の南岸を通って房総半島の沖で日本から離れて北太平洋を東に流れていきます。
年によってその流路は変わり、大きく蛇行すると日本の沿岸の海水温が上昇して栄養分は減少し、反対に黒潮がまっすぐ流れると沿岸の海水温が下がって栄養分は増えます。
この変化によって魚の生息域が変わり、漁業にも大きな影響を与えます。

また、九州の南で黒潮から分離して、九州の西岸を北上した海流は、対馬海峡から日本海に流れ込みます。
黒潮と同じ暖流ですから、日本海は水温が高く、冬になって大陸から寒気が吹き出すとたくさんの水蒸気が蒸発して、雪雲が発達しやすくなります。


日本付近は暖流と寒流がぶつかり合う場所にあたっている。沿岸では大きな流れに付随する反流や支流が生じる。また、水温や塩分の差によっても沿岸の海流は変わり、複雑な流れになる。

また、強い海流はその周辺に小規模な海流を発生させ、海水温や天候にも影響を及ぼします。

例えば、日本の近海を流れる黒潮は、南西諸島から日本の南岸を通って房総半島の沖で日本から離れて北太平洋を東に流れていきます。
年によってその流路は変わり、大きく蛇行すると日本の沿岸の海水温が上昇して栄養分は減少し、反対に黒潮がまっすぐ流れると沿岸の海水温が下がって栄養分は増えます。
この変化によって魚の生息域が変わり、漁業にも大きな影響を与えます。

また、九州の南で黒潮から分離して、九州の西岸を北上した海流は、対馬海峡から日本海に流れ込みます。
黒潮と同じ暖流ですから、日本海は水温が高く、冬になって大陸から寒気が吹き出すとたくさんの水蒸気が蒸発して、雪雲が発達しやすく


潮の干満を引き起こすのは、月や太陽の引力と、その引力に対する遠心力だ。このため、地球上では2ヶ所同時に満潮が起こっている。また、月と太陽が一直線に並ぶとき、つまり満月と新月のときは、月と太陽の力が合わさって、大潮となる。

太陽や月の引力に引っ張られると海面は持ち上げられて満潮になります。 一方、地球の反対側では、その引力に逆らうように遠心力が働いて(もしも遠心力がなかったら、地球と月はとっくに衝突しているでしょう)、やはり海面が盛り上がります。
こうして、海面は1日に2回、満潮と干潮が繰り返されることになります。

これらの海流だけでも、海水は複雑な動きをしますが、加えて潮の流れをややこしくするのが、潮の干満の差によって生じる海流です。
満潮や干潮は、地球と月、地球と太陽といった天体同士の引力と、その引力に反発するための遠心力によって起こります。
太陽や月の引力に引っ張られると海面は持ち上げられて満潮になります。
一方、地球の反対側では、その引力に逆らうように遠心力が働いて(もしも遠心力がなかったら、地球と月はとっくに衝突しているでしょう)、やはり海面が盛り上がります。
こうして、海面は1日に2回、満潮と干潮が繰り返されることになります。 。

この満潮と干潮の差は場所によって違い、有明海では最大6m、カナダのフェンディ湾では14mにも及ぶといいます。
これだけ海面に高低差ができれば、その結果生じる海流もかなりの速度になります。
特に潮流が狭い海峡などを流れるときはさらに速度が増して、逆らって泳ぐことができないほどになります。

また、この潮流と岩礁などの存在によって起こる小さな反流は渦も複雑で、私自身、小笠原の父島と兄島の間の兄島瀬戸で、潮流と反対向きの強力な流れにはまり岩場に吸い込まれてしまったことがあります。
そのときは岩場に打ち寄せた波が引くタイミングに合わせて、わずかな隙間からうまく脱出することができましたが、もともとの海流、時間によって変わる潮流に加えて、地形による流れの強化や変化、さらに波の作用と、沿岸の海水の流れは非常に複雑で、穏やかに見える海でもそこには激しい流れが渦巻いているかも知れず、その海を知り尽くした人でないと潮の動きはなかなか掴みきれません。
危険を避けるためには、恒常的な海流の位置や流速、海岸や海底の地形を調べておく他に、潮見表で潮位の変化を確認したり、地元の人の話を聞くなど、とにかく綿密に下調べするに限ります。

潮の流れがわかったら、今度は風向きを照合してみましょう。
もしも潮の流れと風向が反対向きなら、海上では切り立った波が発生しやすく、船の航行も危険になることがあります。
逆に潮の流れと風向が同じなら、波は立ちにくいものの、あっという間に流される危険がありますので気をつけましょう。

秋晴れと底冷え

秋になると、移動性高気圧が日本列島を覆うことが多くなる。
この移動性高気圧は、大陸から進んできた涼しくて乾いた空気のかたまりなので、風が弱い穏やかな澄み切った晴天、秋晴れをもたらす。
しかし、夜になると晴れているために地上の熱がどんどん空へ逃げて、朝は底冷えすることもある。
秋晴れの日は、昼夜の温度差に要注意。

筆者プロフィ-ル

森朗(もり あきら)
気象予報士。TBSテレビ「ひるおび!」など、テレビ・ラジオ番組に多数出演。
趣味はマリンスポーツ。2017年7月よりウェザーマップ代表取締役社長。著書に「海の気象がよくわかる本」「風と波を知る101のコツ」「サーファーのための気象ガイドブック」など。

 

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