ダイビング器材の選び方

ダイブコンピューターの選び方

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ダイブコンピューターは、ダイバーの水深の変化に対応しながら体内の窒素量などを計算し、安全にダイビングを楽しむための情報をリアルタイムに表示してくれる器材。陸上でダイビングのシミュレーションができたり、潜水時間や水深を記録しておくログメモリー機能もついています。ややこしい計算をすることなく安全にダイビングを楽しむことができるので、とても便利。ひとり1台持つべきマストアイテムです。
ダイブコンピューターイメージ

ダイブコンピューターの各部説明

ダイブコンピューターの各部説明
①ディスプレイ
ダイビングを安全に楽しむために必要な情報が表示される部分。モノクロが主流ですが、最近では液晶カラーで表示されるものも。バックライト機能がついているものもあり、暗い場所で便利です。
②リストバンド
リストバンド/ストラップを簡単に付け替えることができるダイブコンピューターもあり、日常シーンとウエットスーツ/ドライスーツでの長さの使い分けや、ファッションに合わせた使い分けも可能です。
③操作ボタン
ボタンを押すことによって表示画面を切り替えたり、モードを変更したり、バックライトなどの機能を使うことができます。日付や時刻の設定などもボタンを使って行ないます。
 

ダイブコンピューターを選ぶ際のポイント

ダイビングを安全に楽しむために必要な情報が見やすくまとまっていること

ダイブコンピューター選びの最重要ポイントは、ディスプレイ画面が見やすいこと。ダイブコンピューターでは、潜水時間や最大深度、現在の深度、現在の深度での減圧不要潜水時間、浮上速度、水温など、安全にダイビングを楽しむために欠かせない情報が見られます。ただし、水中では太陽の光が吸収され、洞窟などの暗い場所に潜ることも。そのような環境でもしっかりと情報が表示され、素早く見て理解することができるダイブコンピューターがおすすめです。老眼など視力に自信がない人は特に、数値などが大きく表示されるものを選ぶといいでしょう。また、最近では液晶カラータイプのダイブコンピューターも増えてきており、見やすさは抜群。データが日本語で表記されるタイプのものも、わかりやすくておすすめです。

どんな減圧アルゴリズムを採用しているか

ダイブコンピューターが表示するデータの中でも、しっかりとチェックしておきたいのが「減圧不要時間(ノーストップタイム)」。減圧症を避けるため、その深度にあとどれくらいの時間滞在することができるかを、減圧アルゴリズムによってリアルタイムに計算し、表示しています。つまり、減圧アルゴリズムの信頼性が高いダイブコンピューターであるほど、ダイビングの安全性も守られるということ。各メーカーでどんな減圧アルゴリズムを採用しているかも確認しておきましょう。
減圧アルゴリズムとは
減圧アルゴリズムとは、どの水深にどれくらいの時間滞在すると、体内の窒素がどれくらい蓄積するか、または排出されるかを計算するための数学的な理論です。ビュールマンやRGBMなどメーカーによってダイブコンピューターに採用している減圧アルゴリズムのモデルが異なるため、同じ水深、時間で潜っても、使っているダイブコンピューターによって減圧不要潜水時間は少しずつ異なります。

操作のしやすさも要チェック!

ダイブコンピューターの操作性もチェックしておきたいところ。特にリストウォッチ型のダイブコンピューターは、ボタンも小さくなりがち。グローブをした状態でも操作しやすいかどうかを確かめておきましょう。ボタンの数が少なくシンプルなものや、ディスプレイのタップで画面を切り替えられるものも便利なので、自分にとって操作しやすく、機能メニューがシンプルで覚えやすいものを選ぶことがおすすめです。

ダイブコンピューターのバッテリーのタイプ

ダイブコンピューターを選ぶときのひとつの指針となるのが、バッテリーのタイプです。主なバッテリーのタイプには、電池交換タイプ、ソーラー充電タイプ、USB充電タイプの3つのタイプがあります。自分がどんなダイビングをするのか、どんなシチュエーションでどうやって充電するのかを考えて、使いやすいものを選びましょう。

電池交換タイプ

電池を入れるタイプは、2年くらいは充電の心配をする必要がない(使用頻度にもよります)ので手間いらず。電池交換の際は、メーカーや正規販売店などで交換してもらいます。

ソーラー充電タイプ

太陽などの光で充電するタイプ。ダイブコンピューターのディスプレイ部にソーラーパネルが設置されており、光に当てることで充電することができます。

USB充電タイプ

スマートフォンなどと同じようにUSBケーブルを電源につなげて充電します。電源さえ確保できれば、手軽に充電することが可能。短時間で大容量の電力確保ができるため、バックライトやカラー液晶など消費電力の多い機能も可能となります。

タイプ別
おすすめダイブコンピューター

水中での視認性(見やすさ)を重視する人は・・・

オススメ

画面が大きく液晶がカラーのモデル

ポイント

●必要な情報がすぐに理解できます。
●老眼など視力の悪い人でも見やすい。
●洞窟やナイトダイブなど暗い場所でも見やすい。

留意点

●日常シーンで使うにはちょっと大きいものも。

オススメ


残圧の管理も一緒にしたい人は・・・

オススメ

トランスミッターが用意されているモデル

ポイント

●ダイブコンピューターで他のデータと一緒に残圧も確認できます。
●ダイビング中のガス消費量や、それを元に潜水可能時間を計算してくれるモデルも。
●バディ同士など、複数のダイバーの残圧データを確認できるモデルもあります。

留意点

●トランスミッターの購入費が別途かかります。

オススメ


デザイン性を求めるダイバーは・・・

オススメ

軽量&コンパクトなモデル

ポイント

●日常シーンでも違和感なく使用できます。
●重さで腕が疲れにくい。
●ベルトの交換などでおしゃれも楽しめます。

留意点

●画面がコンパクトなため、データの見やすさの確認を。

オススメ


海だけでなく日常でも活用したい人は・・・

オススメ

機能が充実したスマートウォッチモデル

ポイント

●健康管理やタッチ決済など日常シーンで使える機能も。
●スマートフォンとBluetoothで繋ぎ、電話の着信確認やメールの受信にも使えます。
●ダイビングだけでなくゴルフやスキーにも使えるモデルも。
●ダイビングに行く際にも忘れにくい。

留意点

●充電のし忘れに注意しましょう。

オススメ


ログづけを効率的にしたい人は・・・

オススメ

専用アプリが用意されたモデル

ポイント

●有線/無線でデータをパソコンやスマホに転送。
●ログデータがスマホなどでわかりやすく表示されます。
●アプリと連携してダイビングポイントの位置情報(GPS機能)や撮影した写真の入力も。
●ダイビングの記録をSNSでシェアすることもできます。

留意点

●アプリが使えるスマホやパソコンを用意する必要があります。

オススメ


おすすめダイブコンピューター


ダイブコンピューターを使う際の
ポイント

表示されるデータをしっかりと把握
ダイブコンピューターを購入したものの、ただ腕につけているだけでは意味がありません。ダイブコンピューターには、ダイバーひとりひとりの潜水時間や最大深度、現在の深度、現在の深度での減圧不要潜水時間、水温など、安全にダイビングを楽しむために欠かせない情報が表示されます。また、浮上速度が速すぎると警告音や振動があるモデルもあります。どこにどの情報が表示されるのか、どのように操作すれば欲しい情報が見られるのかなど、取扱説明書を見たり、インストラクターからレクチャーを受けるなどして、ダイビング前にきちんと確認しておきましょう。
呼吸ガス設定の確認を忘れずに
多くのダイブコンピューターは、通常のダイビングで使用する空気だけでなく、エンリッチドエア・ナイトロックスなどの呼吸ガスも設定できるようになっています。ありがちなのが、前回のダイビングでエンリッチドエアで潜り、その設定のまま次回のダイビングで空気を使って潜ってしまうということ。減圧不要潜水時間が異なってしまうため、とても危険です。必ず、今回のダイビングで使用する呼吸ガスの設定になっていることを確認するようにしましょう。
タイプに応じてバッテリーの管理をしっかりと
電池交換式:電池が1年以上持つ場合もあり、その間充電の手間が無い点で便利ですが、電池交換はダイビングショップやメーカーに依頼する必要があり、10日~2週間程度はみておく必要があります。電池の表示が残り少なくなったら、早めに交換に出すことをおすすめします。
ソーラー充電式やUSB充電式:自分で充電できるのはとても便利ですが、充電のし忘れには要注意。いざダイビングで使おうとしたときに電池がない、なんてことにならないよう、また充電には時間がかかるので、ダイビング前日にしっかりと確認して充電しておきましょう。
アプリなどと連携すればログ付けも楽ちん!
ダイブコンピューターによっては専用のソフトやアプリが用意されており、データをパソコンやスマホなどに取り込めるものもあります。特に、専用アプリが用意され、Bluetooth機能を使ってワイヤレスでデータをスマホに転送できるタイプは非常に便利。水深や水温、潜水時間などのデータがしっかりと記録されるだけでなく、データをさらに細かく分析したり、ログブックのようにコメントや写真を加えられるものも。ログ付けがぐんと楽になること間違いなしです。
ダイブコンピューターの「ロック」とは?
ダイブコンピューターは減圧アルゴリズムによって、その深度にいられる減圧不要潜水時間を算出します。限界時間よりも十分な余裕をもって浮上するべきですが、万が一誤ってそれを過ぎて滞在してしまうと、減圧停止の指示が出されます。それを守らずに浮上してしまう、また浮上速度が早すぎたり、急浮上したことで減圧義務を守れなかったりすると、ダイブコンピューターはロック(機能停止)され、使えなくなってしまうのです。これはたとえ浅く潜っていたとしても減圧症の危険にさらされている可能性を示しており、ロックが解除されるまでダイビングはできません。少しでも身体の不調を感じたら、すぐ減圧症の処置が可能な病院で診察を受けることを強く推奨します。このようなことがないよう、安全に十分な余裕を持って潜りましょう。

ダイブコンピューターのお手入れポイント

ダイビングの後は、真水でしっかり洗うこと。ボタンの隙間などに塩分が残りがちなので浸けおき洗いがおすすめですが、長時間水中に放置しておくとバッテリーが消耗してしまうものもあるので注意しましょう。スーツを脱ぐ際に腕から外して、そのまま置き忘れていきがちなので、お忘れなく。保管の際は、しっかりと乾燥させ、衝撃を受けない場所で丁寧に保管しましょう。また、ボタン周りのOリングの劣化などはダイビングの安全性にも関わりますので、5~6年に1度はオーバーホールに出すことをおすすめします。修理が必要な際は、メーカーによっては国内のみの修理対応という場合もありますので、確認しておきましょう。

協力:ガーミンジャパン

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