ダイビング器材の選び方

ダイビングマスクの選び方

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水中でものを見るのに必要不可欠なのがマスク。鼻まで覆う作りになっており、水中で圧力がかかった際、鼻から息を吐くこと(マスクブロー)でマスク内の圧平衡をすることが可能です。マスクによってフィット感や視野の広さ、見た目の印象などが異なるので、購入する際は実際に顔につけて確かめてみることがおすすめ。2眼タイプは、度つきのレンズ(オプチカルレンズ)につけかえることもできます。
マスクの各部説明
①レンズ
1眼、2眼、多眼などタイプはさまざま。目の悪い人は2眼タイプのマスクに度つきのレンズ(オプチカルレンズ)を装着することで、水中でも快適な視界を確保することができます。最近ではUV加工されたレンズなどもあります。
②フレーム
色も形も千差万別。どれを選ぶかによって、見た目の印象も大きく異なります。ウエットスーツやフィンなど、ほかの器材とのカラーコーディネイトを考えて選ぶといいでしょう。
③ストラップ
ここの長さを調節することで、マスクを顔にぴったりとフィットさせることができます。髪の毛が長い人は絡まりやすいので、ストラップカバーなどを利用すると便利。
④バックル
ストラップの長さを調節するところ。上下のボタンをつまむとワンタッチで調整できるものが主流になっています。塩や砂がかみやすく、壊れてしまうとストラップの長さが調節できなくなってしまうので、ダイビング後は念入りに真水で洗うこと。
⑤ノーズポケット
きちんと鼻が収まることが大切。マスクをつけたままの状態で「上から鼻がつまめるか」、「スカートの鼻の部分が口元に当たって痛くないか」などをチェックしましょう。
⑥スカート
顔に当たる部分がスカート。顔にぴったりとフィットさせることで水の浸入を防ぎます。ダイビング前は髪の毛が挟まっていないかチェック。
 

マスクを選ぶ際のポイント

最も重視するのは「フィット感」

マスクは顔にフィットすることが大切。ぴったりフィットしていないと、水中でマスク内に水が入ってきたり、痛みや不快感の原因となりせっかくのダイビングも楽しめません。マスクを選ぶときは、男性用、女性用、ユニセックスなどサイズも異なる物が多いので実際に顔につけてみて、つけ心地のいいものを選びましょう。マスクが顔にフィットするかを確かめるには、ストラップをつけずに顔にマスクを当て、鼻で息を吸ってみます。そのまま手を離しても顔からマスクが落ちなければ、フィットしている証拠。特に重要なのが口を「う」の形にしたり、指を噛んだりしてレギュレーターをくわえていることを想定し動かしても問題ないか、笑顔になってもマスクと顔に隙間ができないか、確認してみましょう。

マスクの形状やデザインにも注目

マスクには、スキーのゴーグルのようにレンズが1枚の1眼タイプと、メガネのようにレンズが左右に分かれた2眼タイプがあります。また、フレームの形状やカラーバリエーション、スカートも透明・ブラック・ホワイトがあるなど、マスクのデザインはさまざまで、どれを選ぶかによって顔の印象や視界の広さなども変わってきます。鏡で確かめて似合うものを選ぶのもいいし、ほかの器材とのカラーバランスで選んでもいいでしょう。

タイプ別
おすすめマスク

目が悪い人は・・・

オススメ

度つきのレンズを入れられる2眼タイプ

ポイント

近視用、遠視用、老眼用など、さまざまなレンズがあります。
●左右それぞれ、異なる度数のレンズが入れられます。
●水中でコンタクトレンズが流される心配がありません。

留意点

●レンズが高価。傷つけないよう、丁寧に取り扱いましょう。

顔にシワができやすい人は・・・

オススメ

スカートの形状や柔らかさが工夫され、顔にぴったりフィットするマスク

ポイント

●シワによる隙間ができにくく、マスク内への浸水を防ぎます
●顔あたりが良く、マスクの跡もつきにくい。
●流れのある場所でもマスクが顔からずれにくい。

留意点

●柔らかすぎると逆につけ心地が悪く感じる人も。

広い視界を求める人は・・・

オススメ

視界の広い1眼タイプ、またはレンズと目の距離を近づけることで視界の広さを向上させた2眼タイプ

ポイント

●水中で周囲が見やすく、安全性も楽しさもアップ。
●下方視界の広いタイプは、バックルの装着など胸元の作業も見やすくて◎

留意点

●内容積の小さい2眼タイプは、鼻や頬骨などがマスクに当たる人も。

小顔の女性は・・・

オススメ

女性用にデザインされたマスク

ポイント

●女性の顔の形に合わせて作られているため、フィット感が抜群。
●肌あたりが柔らかく、笑い皺などによる浸水を抑えます。
●色やデザインのバリエーションも豊富。

写真映りにこだわる人は・・・

オススメ

表情が見えやすい1眼タイプ

ポイント

●表情がはっきり見え、笑顔で写真に写ることができます。
●クリアシリコンタイプのスカートなら、外からの光が顔に当たり、顔の表情を柔らかな印象に。
●ホワイトシリコンのスカートは、水中でのインパクトも強く、パッと目を惹きます。

留意点

●目の悪い人は、度つきのレンズを入れることができません。
●ブラックシリコンは顔が暗く映る場合があります。

マスクを使う際の
ポイント

髪の毛が挟まっていないことをチェック
水中でマスクの中に水が入ってくるのは、マスクと顔の間に髪の毛が挟まっていることが原因となっている場合が多いので、装着の際はマスクの上部を浮かせるなどして、しっかりと髪の毛を取り除くこと。髪の長い人は、後ろにしばってまとめておく、バンダナやヘアバンドをするのもいいでしょう。自分だけでは髪の毛が挟まっていることに気がつきにくいので、バディとお互いにチェックし合うことがおすすめです。
曇り止めを忘れずに
水中でレンズが曇ると、とても大きなストレスに。通常のレンズの場合、そのまま装着して潜ると、水中であっという間に曇ってしまいます。唾をレンズに塗って曇り止めをしているダイバーもいますが、見た目にも衛生的にもよくありません。専用の曇り止め薬を使うなどして、しっかりと曇り止めしておきましょう。レンズ全体に万遍なく塗るのがポイント。塗ってすぐにきれいに洗い流してしまっては意味がないので、軽くゆすぐ程度にしておきましょう。最近では、レンズに貼るタイプの曇り止めフィルムもあり、潜るたびにいちいち曇り止めしなくて済むので楽です。
購入したばかりのマスクやしばらく使っていなかったマスクは・・・
新品のマスクはシリコンの油膜がついているため、そのまま使うと、曇り止めを塗ったとしてもすぐに曇ってしまいます。まずは家庭用の中性洗剤などを使って、しっかりと洗い、流水で流しましょう。長時間の漬けおきは、シリコンに影響を与える可能性があるのでNG。また、しばらくマスクを使っていなかった場合も、ほこりなどの汚れで曇りやすくなっているので、しっかりと洗うことをおすすめします。レンズに水を垂らしてみて、水がレンズに馴染むようならOKです。
ストラップの位置に注意
初心者にありがちなミスが、ストラップを頭の下のほうにつけてしまうこと。ストラップの位置が下過ぎると、徐々にズレ下がってマスクが外れてしまうだけでなく、耳を圧迫するため、痛みや不快感はもちろん、耳ぬきがしにくくなる原因にもなります。ストラップは耳にかからない、後頭部のあたりに置くことがおすすめ。髪の毛チェックと共に額からスカート沿いにバンドの後ろまでなぞるとよいでしょう。髪の長い人は、うしろで髪をまとめ、その上にストラップを置けば、ズレ落ちが防止されます。
ストラップは締めすぎないこと
マスクの中に水が入ってくるのが嫌だからとストラップをきつく締める人がいますが、実は大きな勘違い。きつく締めすぎることで、スカートの縁がめくれ上がったり、顔にシワができたりすると、かえって水が入るようになってしまいます。顔にぴったりフィットしているマスクなら、少し緩いくらいでも水が入ってくることはほとんどありません。ワンタッチで調整できるものは、少しきつめにしてつけてからバックルの上下のボタンをつまむとバンドが適正な位置に戻ります。髪の毛が挟まっている、マスクをつける位置が悪いことなどが原因となっている場合が多いので、ストラップをむやみにきつく締めるのは避けるようにしましょう。

マスクのお手入れポイント

密閉された容器の中に濡れたまま置いておくとカビが発生する原因になりますし、高温の場所や、直射日光の当たる日向に長時間放置すると、変形や劣化の原因となります。使用後は真水でよく洗い、陰干ししてしっかりと乾かしましょう。度入りのレンズを使用している人は、レンズ部分が傷つかないように注意。運搬時はケースやウエットスーツに包むなど入れておくなどすると安心です。なお、透明なシリコン部分は、フィンなどほかのゴム製品や塩化ビニール製品と長時間接していると、色移りをしてしまうことがあるので気をつけましょう。


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