ダイビングのさらなる可能性を広げるテクニカル・ダイビングの楽しみ方を紹介します。
テクニカル・ダイビングは、主流のレクリエーショナル・ダイビングに比べて遥かに深い場所へ、経験豊富かつ資格のあるダイバーが行なう、スクーバ・ダイビングの「エクストリーム・スポーツ」です。テクニカル・ダイビングは、この種のダイビングに伴う追加された危険性を管理するために、極めて多くの器材とトレーニングが必要であることにより区別されています。
テクニカル・ダイビングはすべてのダイバーのためにあるものではありませんが、挑戦したいものを探している人にとって、「PADI TecRecコース」がその答えとなります。
テクニカル・スクーバ・ダイビングとは、レクリエーショナル・スクーバ・ダイビングの限界を超える、従来の作業ダイビングやリサーチ・ダイビングとは別のダイビングとして定義されます。
テクニカル・ダイビングでは、緊急時においても簡単に水面に上がることができないので、テック・ダイバーは幅広い手順と技術を使用し、追加されるリスクに対するトレーニングを行ないます。しかしながら、これらを行なったとしても、テック・ダイビングには、レクリエーショナル・ダイビングと比べて、より多くのリスクや潜在的な危険性が存在することは認めざるを得ず、重大なエラーの連鎖が短くなります。
ケイブ・ダイビングがテクニカル・ダイビングのひとつであることは多くの人が認めるところです。
ケイブ・ダイビングは、1960年代後半から1970年代にかけて発展し、1980年代の中頃には現在のようなトレーニング内容が開発されました。1990年代初期に世界のいくつかダイバー・グループは、ケイブとレックの両方の探検のために(レクリエーショナルの限界を超える)ディープ・ダイビングのための技術を試み始めました。これらのグループは、この種類のダイビング専門の当時発行されていた雑誌に「テクニカル・ダイビング」又は「テック・ダイビング」として統一し明確化しました。
それ以降、テック・ダイビングは限界と技術の両方が発展し続けています。
テック・ダイビングにはより重大なリスクがあるのみならず、より多くの労力、訓練及び器材が必要とされます。これはすべての人のためにあるものではなく、ほとんどのダイバーはテック・ダイビングがなくても生涯において充実したダイビングを行なうことができるでしょう。
それでも、相対的に少しの人しか行けない水中世界を訪れてみたいと強く思う人たちが存在します。多くの壮大で手つかずのレックは40m/130ft以深に横たわっています。深場のリーフには浅場では見ることのできない生物がいます。挑戦を楽しむ人やテック・ダイビングが要求するものに焦点を当てる人もいます。最先端のテクノロジーに関係していたい人もいます。これらがテック・ダイビングを行なうに値する理由です。
PADI TecRecプログラムは2000年にデビューしました。TecRecは世界最初のテック・ダイビング・プログラムではありませんが、そのメリット故に繰り返し賞賛されています。
テック・ダイビングではレクリエーショナル・ダイビングよりも遥かに多くの器材を使用します。レクリエーショナル・ダイビングでは1本のスクーバ・シリンダーしか使用しませんが、テック・ダイビングでは典型的に2~4本のシリンダーが必要であり、それに伴うバックアップ付きのBCD、シリンダーと同数のレギュレーター、減圧ダイビング用のダイブ・コンピューター及びバックアップ、その他のアクセサリー器材が必要です。
詳しくは最寄りのPADI TecRecセンターで情報を収集してください。
TecRecコースへの参加条件はコース毎に異なりますが、最低でも以下の条件を満たさなければなりません。
TecRecの楽しみの部分は、ほとんどのダイバーが決して行なうことができない、より深くより長いダイビングへのチャレンジが膨らんでいくことです。
最寄りのテクニカル・ダイビングができるダイビングショップにお問い合わせください。