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流氷ダイビング 冬の楽しみは何といっても「流氷ダイビング」。
毎年2月〜3月にかけての1ヵ月間、雪に閉ざされた北国のダイバーは、遠く流氷の南限地オホーツク海の知床へと出向くのです。1年にたった1ヵ月しかできない贅沢なダイビング。それが「流氷ダイビング」なのです。
外気温-15度、水温-2度という、過酷な条件下のダイビングは、一見、困難や常識外と思われる人もいるようですが、防寒と安全対策は十分な配慮をもってなされています。ですから、ひとたび海中に足を踏み入れると、そんな不安も驚きと 感嘆そして感激に変わるのです。
一見、大雪原野に見える流氷帯も、90%以上は海中部にあります。そのダイナミックさや氷を通して海中に差し込む光のコントラストは、幻想的なオーロラの世界です。
最近は、テレビでも有名になった氷の妖精「クリオネ」を見たいという方も多いですが、それが貝殻のない巻貝の一種であることは意外に知られていないようです。
また、寒流ならではの「オキアミ」の群れにも氷点下の海での生命の息吹を感じることができます。

 流氷なぜ?なぜ?知識

オホーツク海で、なぜ流氷が発生するのでしょうか?
オホーツク海は凍ります。しかし同じ緯度なのに、日本海側や太平洋側の海は凍りません。何故、オホーツク海だけ凍るのでしょうか?
大きく分けて3つの理由があると言われています。

SP オホーツク海の地理的要因(位置、地形)
SP 北海道に冬訪れる大陸からの寒気団(シベリア降ろししと言われる北風)
SP アムール川の多量に流れ込む淡水
SP オホーツク海の地理的要因(位置、地形)
card 図をご覧になればオホーツク海は、周囲をシベリア大陸、カムチャッカ半島、千島列島、北海道に囲まれいわば太平洋とは隔離された単独の大きな池のようなものです。
事実、大陸棚が発達していて千島列島を挟んで太平洋側の水深がすぐに3000メートル近もあるのとは対象に平均でも800メートルしかありません。また、太平洋の海水はあまり入り込めません。
この浅さの為、容積が少なく氷の発生する要因の水面対流を容易にし太平洋側に比べると冷えやすく、凍りやすい要素を持ちます。大きな湖より小さな池の方が早く凍ります。
SP 北海道に冬訪れる大陸からの寒気団(シベリア降ろしと言われる北風)
card 冬、オホーツク海側に低気圧、東側のアジア大陸に高気圧が発達します。
西高東低の典型的な冬型の気圧配置です。
西高東低の気圧配置になると、シベリア大陸から冷たい北(シベリア降ろし)がオホーツク海を吹き抜け、この寒気でオホーツク海は急速に冷えていきます。
SP アムール川から多量に流れ込む淡水
card シベリア大陸には、長さ4.350キロメートルの大河アムール川があり、大量の雪解け水(真水)をオホーツク海に運びます。アムール川から流れ込んだ大量の真水は、オホーツク海の表面に広がって、塩分の少ない表層水(表層低塩分水)を作ります。アムール川野水がオホーツク海を2重構造の海にしているのです。当然の事ながら塩分の少ない海水は通常の海水に比べると凍りやすいのです。
以上のような条件が総合的に絡み合って、この緯度(北緯50度)付近でも流氷が発生してしまう特殊な地帯なのです。
これは世界的に見てもこの緯度での流氷発生は類を見ません。
流氷発生の南限地とも言われています。

 流氷ダイビングの手順について

SP 器材の準備
card 重器材に関しては、事前にオーバーホールを済ませ、グリスアップをしておくことが重要です。勿論、寒冷地キットを組み込むことも大事ですが、絶対ではありません。 氷点下での使用が考えられますので、完全にドライや重器材共に乾燥させておくことがベストです。 インナーも質の良い物の重ね着が基本!十分な保温対策を。特に手足が冷たくなりますので要注意。フード、グローブもできることなら、寒冷地用がお勧めです。 ダイビング前後の陸上のウェアはちょうどスキーにお出かけになる装備をイメージされると良いかもしれません。
SP セッティング
card 器材のセッティングはダイビング直前に、速やかに行ないます。アイス・ダイビングではタンクは立てたままにしておき、氷の上に寝かしません。セカンド・ステージやゲージ類に雪等がつかないように十分に注意します。バルブを開くときは、いつもよりゆっくりめにします。できることならオン/オフを繰り返しながら、ゆっくりと開けるようにします(冷えたホースのバースト防止のため)。できるだけパージボタンは押さないようにします(フリーフローの原因になります)。レギュレーターのテストは口にくわえてゆっくり行ないます。
SP エントリー
card 流氷ダイビングでは、すべてコントロール・ラインを使用します。最初は慣れないかも知れませんが命綱となりますので重要です。 ラインはダイバーと陸上班が共に保持し、頻繁にラインシグナルで交信します。特に陸上班のウォッチャー役とラインハンドラーの役目は重要です(他ダイバーにはお手伝いしていただくことがあります)。インナーの着膨れや、通常より多めのウエイトで動きずらくなっていますが、慌てずに潜降ラインを利用してゆっくりと潜降しましょう。顔をゆっくり海水につけて少しずつに水温に慣れていきます。
SP 水中で
card 水中における一番の問題は、氷結によるレギュレーターのフリーフローです。最初は僅かなフローでも、必ず完全フローへ発展していくと考えてよいでしょう。この場合、直ちにインストラクターにサインを出して直ちに浮上となります。フローは、最初空気がポロポロっと漏れ出す感じがします。まれに、いきなり激しくフローするケースもありますが、この場合は、レギを手で押さえて、「フリーフローしているレギュレーターからの呼吸のテクニック(PADIオープン・ウォーター・ダイバー・コースで習いましたよね?)」で通常の浮上でホールまで移動します。万が一フローしたレギはこの時点で使用不可です。ポイントには常にお湯を用意しておりますので、緊急対策としてレギにお湯をかけてトラブル対処いたします。トラブルが頻発するようでは、そのレギは使用を諦めてください。寒冷地レギのレンタルを各ポイントで用意しておりますのでご安心ください。水面が氷で塞がれているため、急浮上の危険性や頭上確認の徹底を認識してください。あくまでエントリーとエキジットはホールからなのです。
SP エキジット
card エキジットに関しては、各自、重装備となっておりますので氷の上に上がるのは大変です。迷わずに陸上班の手を借りましょう。上がったら、直ちに器材を外します。この時レギュレーターの水分を内外とも完全に取り除くことが重要です。手足が冷たくて震えがきた場合は、すぐに防寒衣料を着込み、ポイント近くのテントでただちに暖をとります。 その場合すぐにお湯につけたりは決してしないこと。あくまでゆっくりです。使用したグローブやフードは次のダイビング直前にお湯につけると大変温かです。
流氷ダイビングの様子を動画でもお楽しみください!
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