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海の遺跡

#03 水中考古学 〜水中文化遺産から史実を導きだす〜

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実測作業 初島沖(近世・静岡県熱海市) アジア水中考古学研究所提供

水中考古学は、「考古学」の一分野です。「考古学」は人びとが残したモノから人びとの活動を復元し、それを歴史的に評価する学問で、研究対象となるモノによってさまざまな分野があります。

その一分野として水中考古学は位置づけられています。対象とするものは、前回説明した水中文化遺産ですので、「水中文化遺産研究」と言い換えることもできます。水中文化遺産は、陸上の遺跡では残らない/残りにくいモノを通して、陸上の遺跡からはわからない/わかりにくい情報を多く提供してくれます。たとえば、陸上では、木・布などの有機物は腐りやすいために残りにくく、金属製品は錆びて朽ちやすく、またリサイクルされることも多いために残りにくいモノです。しかし、腐敗や腐食をもたらす酸素を含む空気から完全に遮断された海底の土砂に埋もれた状態にあれば、残る可能性はより高くなります。そしてそこからは、陸上では得ることが難しい情報を引き出すことができるのです。

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遺物(石材)の観察
竜串爪白海岸沖(近世・高知県土佐清水市)
山本祐司撮影

たとえば、皆さんは古代ギリシャ彫刻といえば、大理石像を思い浮かべるでしょうが、当時の文献には青銅像も多くつくられていたことが記されています。しかし今日、陸上に残されているものは石像ばかりです。その状況から、古代ギリシャ彫刻=石像というイメージを多くの方が持たれているのでしょう。ところが、地中海からは多くの青銅像が引揚げられています。このことは、古代の文献の記事が事実であったということを証明するとともに、陸上には残されていない情報を水中からの情報で補った事例でもあります。

このほか、沈没船からは、船体や交易ルート・内容を知ることができます。船は水上交通に用いられるものですので、陸上で見つかることはきわめて稀です。荷を積んだ船となるとなおさらです。しかも沈没船は、多くの場合、船体および積載物がそのままの状態、あるいは一括性の高い状態(他のモノが混じることがない)で残されるので、積荷からは交易の具体的な内容、積荷以外のモノからは船員の構成(人数や国籍など)を知ることもできます。これらは、陸上からの情報だけでは証明しにくいことです。また、船体自体が残っていない場合でも積荷および、金属製の錨や木製の碇に重りとして使われた碇石が残されていれば、それらを調べることから船体を推定することもできます。

また、水没した遺跡からは、当時の生活や環境はもとより、水没に至ったその後の環境の変化を知ることができます。

水中考古学は、あくまでも「考古学」の一分野ですので、その研究方法は、陸上に残されたモノを対象とする一般的な「考古学」と同じです。あえて違いを挙げるとすれば、「水中」という「陸上」とは異なる環境に残されたモノ(水中文化遺産)を主に研究対象とするということでしょうか。調査方法についても、使用する器材類の違いを除けば、同じです。水中で測量をしますし、画板に貼った方眼紙に図面も書きます(水中ノートと同じ素材の紙を使います)。検出状況の写真撮影もします。

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実測作業
石橋沖(近世・神奈川県小田原市)  
山本祐司撮影

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実測作業の道具と碇石
瀬底島沖(中世・沖縄県本部町)
アジア水中考古学研究所提供

考古学での重要なフィールドワークに発掘調査がありますが、水中でも海底の土砂の下に埋もれたモノを掘り出して調査するために行ないます。掘り出すために、陸上ではシャベルを使いますが、水中ではシャベルは使えません。実際に海底でシャベルを使って掘ってみるとわかりますが、水流の影響ですぐに埋まってしまいます。そのために、圧縮空気を利用した掃除機のような道具(エアーリフト)を使って、掘り出した土砂を吸い取る方法をとります。

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エアーリフトによる発掘作業
前方湾海底遺跡(中世・長崎県小値賀町) 
アジア水中考古学研究所提供

そして、掘り出したモノについては正確な位置情報(平面・断面的位置)を記録し、検出状況の写真撮影を終えてから取り上げます。考古学ではモノがどこに、どのようにあるのか、ということが、そのモノから導き出される情報を得るには重要なことですので、記録をとることなしに取り上げるということはしません。見つけたときの情報があれば、「モノ」は考古学的に調べることが可能になりますし、その後の調査にもつながります。

皆さんも海底で「モノ」を見つけたときは、「モノ」の観察、見つけた場所のできるだけ詳細な情報の収集、まわりに同じような「モノ」が散らばっていないかの確認、そして確認状況の写真を撮るようにしてください。決してすぐに取り上げたりしないでください。

ARIUA

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