「#ダイビングって楽しい」ハッシュタグキャンペーン実施中! 「PADIスペシャルティ・キャンペーン」開催中!
全国のPADIショップリスト
←第5回 カサゴとウッカリカサゴ コラムTOP 第7回 ブリとヒラマサ→

ダイビング中によく見かけるおサカナがより身近に感じられる雑学を
ちょっと変わった視点からお届けします。

 文:西川 守(PADIジャパン/大阪オフィス)   イラスト:ともなが たろ

第6回 メバル

メバルは2003年に京大の甲斐教授らによって3種に分類され、2008年にそれぞれ和名が提唱されました。

この1行で表される事柄が、サカナに携わるすべての人に、どれだけの驚きを及ぼしたことでしょうか。ウスメバルでもトゴットメバルでもヨロイメバルでもウケクチメバルでもエゾメバルでもキツネメバルでもタヌキメバルでもない、ただのどこにでもいる普通のメバルが、実は別種だったというのです。

別種ということは、「生殖的隔離がある」ということだそうです。ネコやイヌはあんなに外見が違っても生殖可能なひとつの種であるのと比べても、ゴリラとマントヒヒとチンパンジーくらいの違いがあったとのか、と考えても、なかなか納得ができませんでした。

メバルは自分にとっても本当になじみ深いサカナで、釣りでもダイビングでも料理でも、いつも見ているサカナでした。2000年の頃までは冬期はいつも明石海峡の乗合船でメバルフリークとして追いかけてもいました。通算で1000個体くらいの標本?は手にしていたはずです。今思えば、当時は浅場の赤っぽいヤツと深場の黒っぽいヤツがいて、昔は明石海峡にいなかった背中の妙に青っぽい黒いヤツが混じってきている、くらいに思っていました。 赤いのと黒いのは確かに見た目も大きさも味も違いがありましたが、不覚にも棲息環境に適応しているものだと思っていました。でも、実は味の違いは気づいていたのです。

3種は2003年にはメバルa、メバルb、メバルcと仮に命名されました。ちょうど「サカナとの遊び方」のSPやイベントを始めさせていただいたころで、皆さんとaだ、bだ、cだと騒いでおりましたが、今となっては懐かしい思い出です。2008年に和名が提唱されていますので、これからは和名で表記します。

a、b、cはそれぞれ、アカメバル、クロメバル、シロメバルになりました。現在までにカサゴとウッカリカサゴのような顕著な見分けのポイントは発見されていません。和名の由来となったのはそれぞれの体色なのですが、これも死後の体色なので、ダイバーや釣師のように生きている個体を見ている人達としてはアカ、アオ、チャまたはクロ、と表現してほしかったところです。 一番広く分布し、産業的にも重要(美味しくて高価)なのはシロメバルですが、これを多くの地域でクロメバルと呼んでいたことからも混乱が生じています。

ここまで読んで、西川が困っていそうに思われた方、実はそんなことはありません。身近なサカナこそ奥が深い、これこそが自分の一番好きなフレーズです。体色以外には胸ビレ軟条数の違いしか判断のしようのない3種をがんばって見分けませんか? 以下はここ10年メバルを見てきた西川の私見です。

メバル3種アカメバル(胸ビレ軟乗数は15が多い)

全体に赤っぽいものの、生きているときは腹ビレと尻ビレが赤か黄色がかっていることが決め手になって見分けやすいです。スマートな個体が多いようです。このアカメバルをのぞくと、残りはシロかクロか、という問題になります。

シロメバル(胸ビレ軟乗数は17が多い)

アカメバルでないメバルはこのシロメバルが多いと思います。体色は褐色で、死んだクロメバルほど黒くないのでシロと名付けられていますが、結構濃い褐色の個体も多いです。腹ビレと尻ビレが体色と同じ褐色なので、アカメバルと区別できます。

クロメバル(胸ビレ軟乗数は16が多い)

このクロメバルを見分けられたら、3種の見分けが確立できます。まず、死んで時間の経った個体は文字どおり黒く変色します。しかし、生きているときはほとんどシロメバルと同じ褐色です。ただし背中だけに青く光る部分があるのです。これは、ネット検索などで、何例か見て慣れてもらうと判別できるようになります。最近は「ブルーバック」なんて呼び名を見かけるくらい浸透してきているようです。

この、クロメバルは外洋に多いとされていますが、これまでにダイビングでは和歌山・白崎海洋公園と大分・田ノ浦で目撃しています。いずれも、他のメバルよりすばしっこく、ダイバーを近寄らせてくれませんでした。日本海での北限は能登とされていますが、越前海岸では自分は一度も遭遇していません。釣りの世界では、昔は和歌山(紀伊水道)にしかいなかったのに、水温の上昇につれて大阪湾や瀬戸内海でも見られるようになり、地球温暖化の影響か、などと言われています。

結論として、このクロメバルを皆さんのフィールドで発見できるかどうかがダイビングでの最大の興味だと思うのです。他の2種に比べ、ちょっと希少でちょっと外洋を好み、分布が南にずれている。しかも、見分けるのにちょっとコツがいります。

富山湾ではどうでしょう。見つかれば北限になります(現在は能登半島)。越前は、冠島、隠岐、見島、青海島、恋の浦、志賀島、佐世保、五島、長崎、天草ときて、鹿児島までで日本海―東シナ海がカバーできます。クロメバルはいるのでしょうか。鹿児島にメバルがいるとすればクロメバルのはずです。しかも、きっと南限です。九州東部は宮崎から大分にかけて、反対の四国側はどうでしょう。紀伊半島では田辺湾にメバルはいますが、何メバルかわかりません。自分は一度だけ串本でメバルを見たことがあるのですが、その頃はメバルはメバルでした(残念です・・・)。三重県側は、伊豆半島は、房総半島は。。。きっとこのあたりのどこかに太平洋側の北限があるはずです。

10年前に明らかになったばかりの新種のサカナです。各エリアでの発見例は実は貴重なデータだと思います。よろしければ「●●で見たよ!」とお教えください。


筆者/西川 守

PADIジャパン/大阪オフィスのスタッフ。
とにかく魚が大好きで、いつもダイバー、釣師、魚屋さん、料理人のそれぞれの視点で魚を観察できる。 おかげで、いわゆるレアものより普通の温帯にいる魚が得意。 大の魚好きなことが高じて、オリジナルのPADIスペシャルティ「サカナとの遊び方SP」を作ってしまう。これまでに、白崎海洋公園、串本、越前、牟岐、大分、佐世保、上五島で、この「サカナとの遊び方SP」のイベントを開催。TVチャンピオン(テレビ東京系/現在は放送を終了)でお刺身を食べて魚種を当てるさかなクンを見て感動するが、いつの間にかそれが自分の得意技にもなってしまう。「生まれ変わったら伊豆大島の波浮港の水底で、つぶらな緑色のひとみで 仲間とひしめき合って水面を見上げているハオコゼになりたい」と常々思っている。


友永たろイラスト/友永 たろ

イラストレーター。主に キャラクター製作、児童書イラストを描く。
魚や水生生物が大好きで、独特のタッチで描かれる魚たちのイラストはいろいろなところで目にかかることも多い。
最近ではFlashでムービー作成にはまっている。
ホームページ「ぼくのすいぞくかん(http://boku-sui.net)でイラスト&Flashムービー公開中。


back

 
 

What's New

6月27日
【トラベル・ネットワーク新着情報】
渋滞知らずの駿河湾フェリーで
西伊豆・田子ファン&体験ダイブ
6月23日
【Project AWARE】
2017 AWAREクリーンナップ活動報告をUP
6月20日
【トラベル・ネットワーク新着情報】
沖縄・ケラマ 専用クルーザーで
体験ダイビング&スノーケリング
6月19日
【トラベル・ネットワーク新着情報】
ブランクダイバーさんも安心!
石垣島リフレッシュ&ファンダイブ
6月14日
【トラベル・ネットワーク新着情報】
千葉ケーズハーバー大水槽で
体験ダイビング&スノーケリング
6月2日
【トラベル・ネットワーク新着情報】
スキル練習したいダイバー大歓迎!
辰巳プールでリフレッシュ&スキルアップ!
6月1日
新規登録店に
《 Ohana With... 》を追加
5月26日
【トラベル・ネットワーク新着情報】
沖縄ケラマでスノーケリング
専用クルーザーでボートスノーケリング!
5月23日
[PADI News]
「ワールドオーシャンズデイ TOKYO 2017 〜食を通じて、海を感じる日〜」開催
5月22日
新規登録店に
《 Diving Pro Shop 7Share 》を追加
5月18日
[PADI News]
なりすましメールにご注意ください
5月12日
【トラベル・ネットワーク新着情報】
西伊豆・雲見で
洞窟フロー(蛍光発光)ダイブ
5月10日
[PADI News]
2017年5月20〜28日は「みんなで潜る!スクーバダイビングWEEK」

sns

Facebookページ Twitter Google+ページ Youtube