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世界遺産・知床ウトロでの流氷ダイビングを体験してきました!

今年も流氷ダイビングのシーズンが到来! 世界自然遺産に登録されている知床半島のウトロ(宇登呂)・幌別での流氷ダイビングを体験してきました!

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毎年2〜3月にかけての1カ月間、知床にやってくる流氷。北から押し寄せてきた流氷が接岸すると、流氷ダイビングのシーズンのスタートです。 海面を覆う氷に穴を開け、氷の下の世界を楽しみます。

近年は、地球温暖化による海水温の上昇や世界的な異常気象の影響もあってか、しっかりと結氷することが少なくなっているそうですが、訪れた2月28日、3月1日は流氷がびっしりと接岸し、氷の厚さは1m以上。天気もよく、風もほとんどないため、お世話になったPADI5スターIDセンター《マリンハウス ロビンソン》の今井さんも「こんなにいいコンディションは最近では珍しいよ」というほどの最高の環境でした。

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(写真左)見渡す限り広がる白銀の世界。この下がすべて海なんて信じられません。大陸まで氷でつながっているなんてすごい! (写真右)《マリンハウス ロビンソン》スタッフから説明を受けて流氷ダイビングがスタートします。ベースには暖のとれるテントも設置されており快適♪

phバディごとに準備をし、氷に開いた穴から順番にエントリー。「流氷ダイビング」というと、ものすごく寒くて過酷な状況を想像するかもしれませんが、しっかりと防寒対策をして臨めば、慣れてくると意外と快適。水温は0度を下回っており、指先や顔の露出している部分はビリビリと痺れてくるのですが、それすらも快感に変わってきます。1ダイブ15〜20分はあっという間で、もっと潜っていたくなるほど。毎年のように流氷ダイビングに通うリピーターがいるのにも納得です。

水中から見る流氷はなんとも言えず幻想的で、その美しさに目を奪われます。下から見ると平らかと思っていた流氷ですが、実際にはでこぼことしており、その形や大きさによって異なる色のグラデーションがつくり出す景観は、ほかの海ではまず体験することができないもの。また、氷近くの浅い部分は氷が溶けてできた淡水の層、少し潜ると海水の層となっており、その境にあるハロクラインではもやもやっとした視界になるなど、不思議な世界も楽しめます。

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(写真左)頭上を覆う氷の隙間から射し込む光が幻想的。 (写真右)潜降・浮上の際にハロクラインを通過するときは、もやもやっとした視界になり、とても不思議な感じです。

phそんな流氷下の海で中層に目をこらすと、実にさまざまな生き物に出会うことができます。中でもやはり外せないのは"流氷の天使"クリオネ。タイミングによって、よく見られるときと見られないときがあるようですが、今回は潜るたびに見ることができました。とても小さく、体が透き通っているうえに、ヒラヒラと動き回るので、写真を撮るのに大苦戦。多くのダイバーが悪戦苦闘しながら写真、動画を撮っていました。

そのほかにも数多くの生物を観察することができ、石の下にエゾクサウオが潜んでいるかと思えば、根に群生するヒダベリイソギンチャクに隠れるようにカジカの仲間がいたり、貝の間にハナイトギンポの卵が産みつけられていたりと、実にさまざま。流氷がもたらす海の豊かさを感じることができます。

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(写真左)石の上にちょこんと乗っているのがかわいらしいエゾクサウオの幼魚。 (写真中央)根に群生するヒダベリイソギンチャクの間にはカジカの仲間が。 (写真右)ハッチアウト間近のハナイトギンポの卵。

phあっという間の1ダイブを終えたら、お楽しみのランチタイム。東京ではまず食べることのできない、肉厚でジューシーな羅臼ホッケの炭火焼はボリュームたっぷりで、それを一面に広がる流氷を眺めながら雪上で食べるのは至福のひと時。流氷ダイビングで冷えた体もあっという間に暖まります。

phなお、今回の流氷ダイビングは、いつものダイビングで使っているフード、グローブ、レギュレーターを持っていったのですが、やはり寒冷地仕様のものをそろえるかレンタルするのがベストと実感。レギュレーターは潜っている途中からフローし始め、上がって見るとファーストステージの周囲が凍りついているのにびっくりしました。フードは目と口のところだけが開いたタイプ、グローブは生地の厚いミトンタイプがおすすめです。

流氷ダイビングは1日2ダイブが基本で、1ダイブ15分程度と短いので、午後2時半頃にはすべて終了。時間はたっぷりあるので、アフターダイブも楽しめます。流氷ウォークを楽しむほか、知床世界遺産センターで知床の自然について詳しく学んだり、道の駅シリエトクで買い物を楽しんだり、もちろんホテルでゆっくりと温泉に浸かるのも◎。また夜にオロンコ岩特設会場で開催されている「オーロラファンタジー」も知床に行ったらぜひ見ておきたいものです。

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(写真左)流氷のシーズンに合わせて開催される「オーロラファンタジー」は知床・ウトロの人気イベント。 (写真中央)「知床世界遺産センター」では、知床の自然の素晴らしさを学ぶことができます。 (写真右)知床にはいろいろなお土産があり、どれを買おうか迷ってしまいます。人気はご当地ビールや、トド・ヒグマ・エゾシカの缶詰、サケやホッケなどの魚、コケモモを使った製品など。

かつては毎年びっしりと海を覆っていた流氷も、近年は減少傾向にあり、「2020年には流氷は来なくなってしまうかもしれない」という説もあるとか。流氷の下には、ここでしか体験できない世界が広がっており、日本の海の素晴らしさを実感することができます。《ロビンソン》の今井さんが「流氷は生き物」と言うように、日によって、ときには1日のうちの午前と午後でも状況はがらっと変わり、どんな海が楽しめるかは行ってみないとわからない難しさもありますが、ダイバーならばぜひ一度は体験しておきたいところです。

およそ1カ月という限られた期間のうえ、受け入れられる人数も限られており、毎年早い時期に予約が埋まってしまうので、流氷ダイビングに参加してみたいと思った方は今から来シーズンの計画を立てておきましょう!

ph知床での流氷ダイビングの前後は
旅の楽しみも盛りだくさん!

知床・ウトロでの流氷ダイビングの前後は、網走などでたっぷりと観光が楽しめます。流氷観光砕氷船「おーろら号」に乗ったり、網走監獄などの観光施設を巡ったり、流氷ノロッコ号でレトロな雰囲気を味わいながら移動したりと、楽しみ方はいろいろ。流氷ダイビングと併せて、充実した旅を楽しむことができます。

●写真・レポート/鴫谷隆

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